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おかえりなさい、まともなDC映画!『ワンダーウーマン』

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『ワンダーウーマン』IMAX 3D

TOHOシネマズ新宿 スクリーン10 E-18 2017/8/31

 

しごくまっとうな映画を観て、

途中であまりの出来の素晴らしさに何度か感涙、むせび泣く。

 

『ヘアスプレー』(2007)

ダークナイト』(2008)

一デカ

マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)

——級の、

何年に1本の、オレ的ドハマリ映画。

お帰り、まともなDC映画!

 

いやホント、ここ数年のDC映画はひどかった。

マン・オブ・スティール』(2013)で呆れて寝てしまい、

dede

バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)も、

『スーサイド・スクワッド』(2016)も、

「時間と金の無駄」と判断して未見。

昨2016年のコミコンで、『ワンダー・ウーマン』の第1弾予告編を見ても、

2016/07/23 に公開

「ビジュアルだけなら『バットマンvsスーパーマン』だってまともだったから、

予告の出来がよくても、もうダマされないぞ」

と、見送りリスト候補だった。

 

ところがアメリカで公開たちまち、

あの、“ハーフ・イン・ザ・バッグ”が、

「タイヘンだ! ついにまともなDC映画がみれるぞ!」

「そんなバカな。タイトルは?」

「ワンダーウーマン!」

とぶち上げたので、

この動画が公開された2017/06/04以来、

日本での公開を心待ちにしていた。

 

ようやく公開6日後に鑑賞して、

なるほど、感心しきりで、

DCの凋落も、どうにか食い止められたことにひとまず安堵。

勝因は、

ことごとくザック・スナイダー流に背いたこと。

 

ただしドラマの鮮烈なピークは終盤よりも中盤にあって、

おそらく、

『バットマンvsスーパーマン』と、

いks

あまりにも作風が違いすぎるのもどうかと、

huhu

 

さすがにラストバトルだけは、

昨今のスナイダースタイルに揃えたために、

あまり監督が気乗りしてないのがミエミエだが、

ここでは消化試合的な展開の戦いそのものよりも、

むしろ語られる言葉にこそ意味がある。

 

つまり個々の場面やセリフに、

ドラマ展開の必然があり、

無駄で無意味な場面やカットがない。

だから退屈にも冗漫にもならず、

ドラマにドップリと浸かって,

上映時間2時間20分がほぼ適正。

 

昨今のアメコミヒーロー映画にしては、

テンポがゆったりしてるのも、

メインの舞台が第一次大戦中というのもあろうが、

「本来、観客にきちんとドラマを伝えるには、このテンポが適正でしょ」

とか、

決めのアクションにはスローモーションを多用しているのは、

「やたらめったら目まぐるしいアクションじゃ、何がどうなってるかわからないでしょ」

とか、

一連の場面や人物をじっくりと映し出しているのも、

「膨大な手間と予算で組んだ情景やセットを、無駄にしたくない」

という、ザックス・ナイダー流へのアンチテーゼとして頷けた。

こうしたパティ・ジェンキンス監督の方針に強く賛同すると共に、

この人の前作が監督デビュー作で、

あの、『モンスター』(2003)だったと知ってビックリ。

 

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しばらくテレビドラマ監督に流れていたにせよ、

こんなに実力のある監督が14年も劇場映画を撮れない一方、

自分流の毒や菌だけをまきちらし、

DC映画を瀕死に追い込んだ、

見かけ倒しで中身ゼロの、

ニセ映画監督ザック・スナイダーの方が、

『バットマンvsスーパーマン』の大コケ、大酷評の嵐の後も、

あああ

今年末11月23日公開予定の、『ジャスティス・リーグ』まで、

ゴミ映画を際限なく撮らせてもらえた、

究極の浪費家ぶりとの対比も際立つ。

 

改めてザック・スナイダー被害者の会代表として振り返ると、

300 〈スリーハンドレッド〉 』(2007)以下、

『ウォッチメン』(2009)

『エンジェル ウォーズ』(2011)

せんじょう

と、私を必ず夢の国に誘(いざな)ってくれたザック・スナイダーが、

『マン・オブ・スティール』を監督すると聞いた時は不安だったが、

いやいや、ダークナイト三部作

koumori

imax

battle

のクリストファー・ノーランが製作指揮だから、

ダイジョブなんじゃ…。

と楽観視していた。

 

ところが実際は…

(と、この記事の前の方に無限ループ)

 

製作総指揮と監督は別物で、

いくら総指揮が優秀でも、

監督がダメじゃ救いがないのと同様に、

たとえスナイダーが総指揮だろうと、

『ワンダーウーマン』のように、名作が誕生することもある。

 

もちろん、完璧な作品ではなく、

パティ・ジェンキンス監督がどうでもいいと考えているところはけっこう雑で、

剣や盾が都合よく出ては消えたり、

なぜマスタードガスが、彼女には効かないのかは説明がない。

 

その代わりに、

女性が主人公なら絶対に外せない要素がスルーされることはなく、

そこらへんがことごとくすっ飛ばされた、

『フォースの覚醒』のレイとは大違い。

でやねん

 

かくして『ワンダーウーマン』は、

ライバルMCUの脅威となった。

 

日本とは公開順が入れ替わった、

『スパイダーマン ホームカミング』は、

アメリカでは『ワンダーウーマン』の成功の影に隠れ、

大ヒット、大人気とはいかなかったらしい。

くしくも塔への潜入や、

爆音で耳が聞こえなくなる等のシチュエーション、

意外な敵の正体等の筋立てがかぶる両作だが、

比較すると、本来は後出しジャンケンだった「ホームカミング」の分が悪い。

 

実際、

横須賀・浦賀をおよそ10年ぶりに再訪した8/19(土)、

帰りに横浜ブルク13で、

とc

『ホームカミング』2回目のIMAX 3Dを観たんだが、

(シアター7 N-19)

その印象は初回鑑賞と寸分違(たが)わず、

不覚にも、今度こそは見逃すまいと意気込んでいた、

ちょうど同じあたりでウトウトしてしまった。

 

ってことは、『ホームカミング』には、

やはりそれなりの映画的欠陥があるんだろう。

 

日本では真打ち『ワンダーウーマン』登場の前に、

急いで稼ぐしかなかったわけだが、

日本はIMAX館の少なさから、

上映予定作品がたてこんでいるという事情もあり、

すぐ後には『ダンケルク』(9/9公開)とか、

『エイリアン: コヴェナント』(9/15公開)も控えている。

 

『ワンダーウーマン』に向かう劇場のエレベーターで、

若い女性2人が、

「パイレーツ、もう終わっちゃうんだ」

と驚いていたが、

IMAXに限れば、

鑑賞チャンスは公開から2週間、ヘタすりゃ1週間だけだったりするし、

IMAXのないシネコンでは、

4DX/MX4Dで稼ぐしかなく、

ここでも新味のない惰性シリーズ作、

『パイレーツ』や『トランスフォーマー』は不利になる。

 

さらにIMAX以外の吹替版等の興行のために、

日本のアイドルとのコラボ宣伝も欠かせず、

『ホームカミング』では関ジャニ∞

『ワンダーウーマン』では乃木坂46と組んではいるが、

ファン層と映画の観客とは一致せず、

どちらが優位かという疑問が拭えず、

この手の宣伝には同意できない。

 

乃木坂が示したいアイドル像と、

ワンダーウーマンのヒーロー/ヒロイン像は対極にあり、

ケンドーコバヤシ氏が、仕事がらみで先に見た

9/22公開の『あさひなぐ』を絶賛してると、

自前でまともな映画作品があるのに、

なんで…とフクザツな気にもなる。

 

また脱線したが、

とにかく『ワンダーウーマン』という映画自体の価値はゆるがないのに、

なぜか日本のYahoo!レビューに散見される珍妙な酷評については、

まともなアメリカの動画レビューではまず見かけない

 

タチの悪い言いがかりに過ぎず、

個人がどんな意見を持つのも自由だが、

あまりにも特殊で自己チューな見解は、

わざわざ人に読んでもらい、

鑑賞の参考にしてもらうう価値があるのか、

単なる迷惑行為なんではと感じて仕方がない。

 

だけど、次の『ジャスティス・リーグ』が、またスナイダー監督じゃ元の木阿弥だろ。

改善できる人なら、

これまでに、とっくにやってたはずだし…。

と、またしても見送りリストに入れるつもりだったが、

事態は大きく変わったらしい。

 

総指揮と監督を兼任していたスナイダーが、愛娘の死によって降板。

『ジャスティス・リーグ』の再撮影や編集といったポスト・プロダクションは、ジョス・ウェドンが担当。

再撮影・再編集は大規模で、脚本も33%以上書き直し、ジョスは作風を明るくしているとも、エンディングを変更しているとも報じられている。

ジョスが事実上の“新監督”として本作に携わっていることは間違いない。

——と、作品については大朗報が聞こえて来た。

 

『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズ監督納品分が、

不発弾気味にシケた作風だったのを、

公開直前によってたかって大幅に撮り直し、

ラストを大見せ場の連続に化粧直ししたのと似たようなことが、

『ジャスティス・リーグ』にも起きている。

 

これは期待が持てると同時に、

スナイダーにはもう戻ってきて欲しくない。

 

風の噂では、スナイダーにはSW新作で監督起用の案が持ち上がっており、

同じディズニーグループでも、

さすがにMCUの監督では声がかりがないに決まってるから、

SWもずいぶんとナメられたもんだと嘆かわしいが、

まさかスナイダー納品分だけでよしとして、そのまま公開される愚はくり返されないだろう。

 

まだまだ書けるが、

冗長に過ぎるので、今日はここまで。


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