※この記事で紹介した、
逆転人生「スター・ウォーズのCGを手がけた脱サラ証券マン」
1/27(月)
~
見逃した方は、
再放送 毎週土曜 午前0時20分(金曜深夜)=1/31深夜
を見ておかないと、
後日公開になる関連記事を読んでも、(きっと)ピンと来ませんよ。
**************************
先日(2019メカデザインからのSW雑感〈その2〉)の続き。
題して、
〈その3〉『最後のジェダイ』からのSW雑感
不適格デザイナー、
ダグ・チャンのせいで、
『エピソード1』(1999)以降、
“☆1つ”ダメ出し低評価しかできなかったSWのメカデザインだが、
(当面の)映画最終作、
『エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』(2019)では、
遅きに失しながらも、ささやかに改善の兆しがかいま見えた。
たとえば
1.TIEウィスパー
『最後のジェダイ』のTIEサイレンサー(TIE/vn space superiority fighter)は、
つくづく悲惨な出来だった。
こんな不格好でカッコ悪いメカ、売れるのかなと思っていたら、
あんのじょう売り上げは散々だった模様。
今回のYoutube動画調査で、
↓コクピット周りは、乗り手のカイロ・レンの仮面の印象を模したと改めて聞き、
「ギャグかよ!」と、そのデザインセンスの迷走にガクゼン。
ダゴバに降り立ったヨーダの宇宙船が、
着陸態勢だと、
ヨーダの頭部を模した形になるのと同じぐらい、
くだらない。
ちなみにこのヨーダの宇宙船(E3-standard starship lifeboat)は、
ダグ・チャン排除後の『3 シスの復讐』(2005)削除シーンでの失態なので、
私は当時のデザイナー二人組、
ライアン・チャーチと
↑他と比べれば相当まともなAT-TE。チャーチ画。
↓JJプライズ(2009)もチャーチの仕業(しわざ)。
エリック・ティーメンズすら、
↑ティーメンズのデザインしたSPHA。12本並んだ靴足はギャグですか?
ことデザイン能力に関しては、あまり信用していない。
話を戻して、
シークエル(『7/8/9』)のメカデザインは、
ダグ・チャンが直接手がけているわけではないにせよ、
前に自分より有能なチャーチとティーメンズの採用で部署を追い立てられた経験から、
自分のチームに、「まともな」デザイナーを配していない。
ダグ・チャンより格下の「使えない」デザイナーを探す方が至難の業って気もするが、
とにかくまんまと彼の思惑通りにコトが運び、
制作現場はこんな惨状に!
↓『フォースの覚醒』のレイのスピーダー
画像はこちらより。
↑なぜこんなものに似ている?
↓しかも『エピソード1』(1999)のボツ案(上段右)のリサイクル。
↓ヒキガエルの頭みたいなブリッジ形状の、
リサージェント級スター・デストロイヤー〈ファイナライザー〉
『8 最後のジェダイ』(2017)のメカ設定のデタラメぶりは度を超しており、
たとえばAウイング(RZ-2 A-wing interceptor)。
↓元祖『エピソード6』版(RZ-1 A-wing interceptor)では、
ディテール豊かだった両翼端の多重砲身レーザーキャノンが簡略化。
もっともこれは、
↓ラルフ・マクォーリーの原案に戻しただけ。
この機種のメディアデビューはStar Wars Battlefront II(2017)
↓公式設定で全長9.6メートルの元祖Aウイングは、新型との画像比較で、
全長7メートルと判明。
私の持論は正しかった!
↓バンダイ1/72 Aウイング・スターファイター
『スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還』に登場する「Aウイング・スターファイター」を1/72スケールで立体化。全長133mm。
133×72=9576≒9.6メートル
7÷133=0.5263....
正しくは、約1/53スケール
↓ビークルモデル2機セットは1/144換算だが、
全長は67ミリ
7000÷67=104.47....
実際は1/104スケール
ところでマクォーリー版Aウイングは、
↓そもそもは『反乱者たち』に踏襲されたので、
(無改造のRZ-1 A-wing interceptor原型機)
『クローン・ウォーズ』(2008〜継続中)
『反乱者たち』(2014〜2018/継続中?)
『マンダロリアン』(2019)の功績で、
ルーカスからのSW世界の正当な後継者とされる、
デイブ・フィローニだが、
こと、メカデザインだけに限れば、
何の改革も示せなかったんだから、
その点だけでは失格だった。
話を少し戻して、
『最後のジェダイ』のAウイングなんか、まだダメージは軽微。
Superlaser siege cannon(スーパーレーザー・シージ・キャノン)
もしくは
Battering Ram Cannon(バタリング・ラム・キャノン)
を検索すると、
目を疑う醜態が!
デス・スターのスーパーレーザーを小型化した砲(バタリングラム・キャノン=破城鎚砲)
↓AT-HH(All Terrain Heavy Hauler)とかいうメカ2台で引きずって運んでいる?
↓だったら随行しているこいつ(All Terrain MegaCaliber Six)の役目は何?
このように、ファーストオーダー軍の戦略も珍奇だが、
これをレジスタンス軍は、
↓スキースピーダー(V-4X-D ski speeder)ごときで、どう防ぐつもりだったのか?
勝てっこねえだろ!
スキースピーダー同様、
とにかくこんなダメメカ(TIEサイレンサー)、手元に置いておきたくないよな。
売れなくて当然です!
なのに『スカイウォーカーの夜明け』のティーザートレイラーで、
よせばいいのに、またTIEサイレンサーが出るらしいと知る。
ところが冒頭シーンの別カットでは、
このタイ、新機種らしくけっこうカッコイイ。
昔のベイダータイの玩具(DARTH VADER TIE FIGHTER 1978)を思い出した。
あるいは『エピソード6』のTIEインターセプターか。
そしたら、『最後のジェダイ』のサイレンサーとは
別の新機種で、
TIEウィスパー(TIE/wi modified interceptor)とかいうらしい。
基本的には、
↓ファーストオーダーのTIEファイター(TIE/sf space superiority fighter/上段右)の特装型(SPECIAL FORCES 中段の写真)の
↑ソーラーパネルをインターセプターのものに換装した(下段右)に過ぎないが、
↓コクピット周りのゴツゴツ感と、赤黒いマーキングがいかめしい。
どうやら、ILMの『スカイウォーカーの夜明け』デザインチームには、
1人だけ「まともな」「使える」デザイナーがいたらしい。
もっとも新型宇宙船をゼロから構築まではできず、
↓ガンダムのフルアーマー(右)や、
↑バルキリーのアーマード(右)のように、
機体の全体ではなく、ほんの一部だけにヨロイをまとわせる術(すべ)だけは覚えたらしい。
その例が、
2.レジスタンスBウイング
↓『エピソード6』のこれ(A/SF-01 B-wing starfighter)が、
↓こうなり(Resistance B-wing)、
↓これが
↓こうなり、
↓両機の比較。
↓これが、
↓こうなった。
このように、
全体にくまなくではなく、
コクピット周りだけにカブトやヨロイをまとわせて、
ダグ・チャン以降の、
SWメカデザインがかかったコロナウィルス=慢性疾患、
〈のっぺりツルツル病〉から脱したデザイナーが、
少なくとも1人だけは、どうにかようやく育ったらしい。
ダグ・チャンのデザイン納品を見るにつけ、
↓「気合いを入れてデザインした」とは、とうてい考えがたい、
あたかも卒業発表(2020/1/26)直前の、
↓佐々木琴子のグッズ用撮影ショットのように、
どうひいき目に見ても、
「気概(=やる気)の無さ」しか感じ取れず、
やっつけ仕事にしか受け取れないのは、私の偏見?
もっともこれしきの収穫では、
あまりにも乏しい成果な気もするが…。
また長くなったので、ここで続く。