2018年7月25日に生放送された「FNSうたの夏まつり」での一幕だ。顔中にヒゲを生やした渡辺さんの姿を見て、番組司会の渡部さんは「その格好で、あんまり真面目な話しないで」と笑いながら告げたのだ。

 

「すごい違和感あるんですよ」

 

渡辺さんは同番組の「グレイテスト・ショーマン」の劇中歌メドレーに出演。ヒゲ面が印象的な歌姫・レティそっくりに扮し、映画の代表曲の1つ「This is me」を歌手のCrystal Kayさん(32)と共に歌い上げた。

同作は、髭女のレティや小人症の男性など世間から隠れるように生きていた人々を集めたサーカスが成功するまでを描いたストーリー。劇中歌の「This is me」は、周囲とは異なる容姿を受け入れて「これが私だ」と繰り返し訴える歌詞が印象的な一曲だ。

こうしたパフォーマンスを終えた直後の渡辺さんは、ステージから降りると「ちょっと本当に、(メークの)完成度が凄かった」と一言。その上で、

「歌がすごい心配だったんですけど、Crystal Kayさんが一緒に歌ってくださって、本当に心強かったです」

と話した。こうしたコメントを受けて、司会をつとめる渡部さんは、

「その格好で、あんまり真面目な話しないでくださいよ。すごい違和感あるんですよ」

と半笑いでツッコミ。周囲の共演者からは大きな笑いが起きたが、当の渡辺さんは「ごめんなさい、すいません」と小声で返していた。

 

「映画見てないのかな」

こうした渡部さんの一言が、映画のファンから大ヒンシュクを買うことになった。

髭女のレティに扮した渡辺さんの容姿を茶化すような形でイジったことが、グレイテスト・ショーマンや「This is me」のメッセージ性に反しているなどとして、ツイッターやネット掲示板に、

「渡部の一言で全て台無しだったと思う。関わった人々全員に謝ってください」
「渡辺直美がウケ狙いでレティの格好してると思ってんのか?マジ萎えたわ」
「映画見てないのかな。そういう差別偏見で人を見るな!私たちは美しいんだ!!!って話なのに」
「悲しくなってしまった。一番言ってはいけない言葉でしたね...」

との批判が相次いで寄せられる騒ぎとなったのだ。

さらには、渡部さんのツイッターアカウントにリプライ(返信)する形で、「グレイテスト・ショーマンちゃんと見ましたか?あと人を下げて笑いを取るのは芸人としてどうかと思います」などと直接苦言を呈する動きも出ている。

一方、渡部さんのイジリに対する渡辺さんの反応について、「渡部さんの発言に一切乗らないところが素敵でした!作品の意味をちゃんと分かってくれてる感じがしました」と高く評価するユーザーも現れていた。