これ(タワー基地の子ら・日本編)の後編です。
ミクロマンのタワー基地M-115は、
日本では1974年と1975年に継続販売されたが、
アメリカ版ミクロマン、MICRONAUTS(マイクロノーツ)の最上級商品として、
MEL(メル Mobile Exploration Lab=移動探検分析船?)と言う製品名で、1976年にミゴ社から発売された。
外見上はまったく違いがわからないが、
タカラ版タワー基地とミゴ版メルは別金型とされていて、
初めてそれを知った時は、「ホントかよ」と疑った。
だが、金型というものはきわめて重く厄介で、
海外の提携会社に設計図だけ渡して、
現地で生産する方がずっと簡単なので。
さきほど、「外見上はまったく同じ」としたが、
実際は1箇所だけ変更されていて、
↓二連装のプラスチックミサイル(右)が、
ゴム製のボタン型1発(左)に換装されている。
また、タワー基地デビュー時のミクロマンは裸足だったが、
日本では、M101ジョージ(クリアー)、M102ジャック(イエロー)、M103ジェシー(ブルー)、M104ジョン(オレンジ)だが、アメリカではタイムトラベラー。個人名はなく、ブレストだけ、"Radio Dial," "Window Panes," "Log Cabin" and "Volt Meter." という名前があった。
アメリカでメル発売時のミクロマンは靴を履いていたので、
乗り込ませるとその靴がつかえてしまい、
現存するMELには、破損している座席も多いんだとか。
日本のタワー基地は、
ブロー成型のポリ部品を追加金型でプラスチックに置き換えた、
新タワー基地に、1979年に生まれ変わったが、
ミゴ社が1983年に倒産してしまったため、
メルは最初の金型のまま、
C.I.E.L(シール/サイル=Cosmic Interstellar Exploration Lab=星間探検分析船?)として、
イエローとレッド、クリアブルーのド派手な成型色で、
1985~86年頃に、「インターチェンジャブルズ」シリーズとして、アワートイから再販。
1987年には、発売元がM&Dトイズに代わり、
俗称シルバーCIELとして出し直された。
↑同じ金型から製造されたメルとシール2種は、当然パーツの互換性がある。
というわけで、MEL1期、CIEL2期を新天地で生き延びた、
日本発祥のタワー基地。
結局、
①初代M-115
は、
②新タワー基地
③メル(MEL)
④シール1号(仮称)
⑤シルバーシール
——と、総勢5台の大ファミリーに発展、
14年もの長きにわたり、
世界の玩具界を生き延びたのであった。
ミゴ社のマイクロノーツは、
最初はタカラのミクロマンとほぼ同じだったが、
↑ロボットマンは、バイオトロン。
↓ドサクサに紛れて、黒いマグネモジーグもいます。
↓成型色替えで、移動基地も出てました。
だんだん、全くの別物に!
↓こ…これは、なんだ!
↓都市の組み立てキットや、
↓レーシングサーキットは、
日本の住宅事情では、考えられない、アメリカならではの商品。
今どきの若い女性(2010年)にも、
魅力に取り憑かれたコレクターがいるようです。
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