※今日は4月12日、東海地震の要警戒日です。
まだの方は、必ずこちらをお読みください。
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ずーっと前に、やろうと思いつきながら忘れていて、
この記事(ストームトルーパー/バンダイプラモ・4)で思い出し、
ようやく書いている、かれこれ30年前の出来事です。
まずはともあれ、
↓この画像をご覧ください。
これは1984年のフランス映画、
『ゴールド・パピヨン』、
フランス題名が“Gwendoline”(グエンドリン)、
英語題名が“The Perils of Gwendoline in the Land of the Yik-Yak”
の映像。
予告篇はこちら。
格闘シーンの抜粋です。
このセクシーな戦闘服/格闘着(かくとうぎ)の元ネタは、グフレディ。
↓グフの女性化キャラなので、グフレディ。
↑ザクの女性化キャラは、ザクレディ。
■グフレディ
地球攻撃軍第4機動師団所属、サイラス・ロック中尉のエンブレム。 東南アジア地区制圧拡大で大きな戦果を挙げた。 特に対戦車戦では連邦も高く評価したほどで「青き虎」の異名で恐れられることになる。 またその戦いぶりと共に、彼の乗機MS-07Bには胸部に「グフレディ」のパーソナル・エンブレムが書き込まれていたことでも有名。 しかし、終戦直前に起こったという連邦軍とのMS戦にて行方不明になる。
↓ネットでかき集めた、グフレディの画像のほぼ全て。
↑最下段は、グフレディのイラストが最も大判で入手できた商品。
講談社ポケットカード 機動戦士ガンダム MSVコレクション
発売日 : 1984年1月26日
定価 : 本体680円
グフレディのデビューは、
「MSVハンドブック2」(1983年5月30日)の背表紙にあしらわれた、
エンブレムコレクションの1点で、
描き手は増尾隆幸
(ますお・たかゆき 漫画家/イラストレーター/CGアーティストで、
旧名/当時名は、増尾隆“之”)
とされている。
だが、女性がグフの格好をする発想の原点は、
「模型情報」1983年1月号に投稿された、埼玉県の一読者のイラスト(赤枠内)だった。
——ということを指摘した、スゴイ人がいる。
その人(kita082)からの情報のパクリついでに、
知ったかぶりを続けると、
グフレディは多くのアーティストを触発し、
立体化に取り組んだ中には、
なんと(グフのデザイナー)大河原邦男氏自身まで含まれていて、
氏が原型を担当した、1/6スケールの女性フィギュアのレジンキットは、
厚木の模型店「童夢」ブランドから、
「スペースクイーン・コーラル」という商品名で発売され、
上田信氏による作例記事は、ホビージャパン誌1983年10月号に掲載された。
またこのキットは、別のグフレディのフィギュア作例と共に、
「MSVハンドブック3」でも紹介。
そしてこのグフレディのデザインが、はるばる海を渡り、
フランス映画の『ゴールド・パピヨン』にパクられたわけ。
さすがはフランス。
演者の女性は、のきなみ小顔で手脚がスラリと長いモデル体型
(最新の法律改定では、モデルとして就業できなくなる?)で、
↓どうやらザクレディは、参考にされていないようです。
↑この組写真なんか、奇跡の1枚(2枚?)だと思うべな。
理想化できるはずの元ネタイラストの、
若干ムチムチズングリ気味より、
はるかに洗練されている。
フランスは1978年に放送された『ゴルドラク』(=グレンダイザー・1975-77)、
1980年に放送された『アルバトール』(=ハーロック・1978)人気で、
この1983~84頃には、
日本のアニメ文化への注目度はがぜん高まっており、
グフレディのイラストが見出され、
別天地で新たな道を歩んだわけだが、
これをもってたちまち、
「日本はすごい。フランスはパクるだけ」
ということにはならない。
なぜなら
●グフレディの元ネタは、MS(モビルスーツ)のグフ
●MSグフとザクの元ネタは、フランス映画の『バーバレラ』(1968)
——だから、
フランス(映画)は、15年以上の歳月をかけて、
パクられたものをパクリ返しただけのことである。
もっとも、大河原邦男は、
映画『バーバレラ』本編を見て、
ザク(とグフ)にパクッたわけではなく、
↓『バーバレラ』アメリカ初公開時のポスターは、さすがに絵柄が古い。
↑1977年の再編集版“Barbarella: Queen of the Galaxy”公開時のポスター用に、
ペルー移民のアメリカ人アーティスト、
ボリス・バジェホ(Boris Vallejo)
——が描いたイラストからの転用で、
しかも1978年8月の「スターログ日本版」創刊号で目にしたもので、
パクってからパクリ返されるまでは、たかだか6年、
厳密にはフランスから拝借したわけでもない。
↓グフの原案(とされる、ザクに次ぐジオン軍MS第2案・左)は、
ボリスのイラスト(右)とは、もはやあまり似ていない。
恐らくは元ネタからの脱却をいち早く図ったのでは。
(※あくまでも憶測です)
まあでも、
『ゴールド・パピヨン』のコスチュームのハマリっぷりを見ると、
「そんなに肌を露出して、アーマー(甲冑/防具)もヘッタクレもないもんだ」
とは思いつつ、男性目線では、魅力的な眺めであることは確かなので、
デザインって、
落ち着くべきところに落ち着くんだなと、
思えてならない。
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