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誰も知らないスターウォーズ
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これに続く第2弾。
映画版エンタープライズ
(最近は、同じ船籍、NCC-1701を持つテレビTOS版と区別するため、
“Refit”=「改修型」「改装型」と呼ばれるようになった)を、
模型で再現する可能性を、すっかり忘れかけていた。
そんな私を喚起させたのは、またしてもホビージャパン(HJ)。
1983年3月号。
この時期(1983年2月26日)に公開された、『スター・トレック2 カーンの逆襲』(アメリカ本国での公開は1982年6月4日)から、
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3年前には小さなあつかいだったエンタープライズ号が、堂々と表紙を飾り、
当時はキット化されなかった僚艦リライアントは、
エンプラのキット改造で、作例紹介されていた。
つまりこの号は、貴重で高価なamtの映画版エンプラキットの初版(※再販でないと判断する根拠は後述)を2つも使って、ぜいたくに記事が構成されていた。
担当は、エンプラが石原宏昭氏で、リライアントが藤川政秀氏。
とはいえこちらも大学3年生(3月の時点)になって、1作目から3年の歳月でけっこう知識をたくわえており、
HJ作例のエンプラ、リライアント共に、劇中の撮影モデルを忠実に再現し尽くしたわけではないことぐらいは、わかるようになっていた。
色調補正前の、大判比較画像はこちらで。
というのも、1980年のHJの詳しい記事に感化され、
自分なりに、あの記事につながる情報を、断続的に探し続けていたからである。
たとえば1作目の劇場パンフには、
内部図解(当時は「カットアウェイ」今風に言えば「クロスセクション」)の折り込み口絵があって、
それをじっくり眺めていれば、
↓この図解では「A」が書き加えられているが、基本的にはこれと同じものが、パンフに収録されていた。
本国ではこの絵のポスター商品もあった。
円盤形の第一船体上面のパネル塗装には、パターン(規則性)があって、
さしずめ、
漢字の「出」の頂点に「山」をのせたもの
※あくまでもイメージで、厳密に同一というわけではありません(あたりまえ)。
を、隣りのパネル同士が反転像になるように並べているのがわかるようになり、
↓「2 カーンの逆襲」のパンフレットの背表紙や、
↓ネットに公開されているカラー写真で大判のものは、パンフのものより下が切れているものばかり。
↑時期は若干ズレるが、ILMクルーの記念写真から察するに、リライアントにも同じ塗装パターンが施されているのが判明していた。
うんと厳密に言うと,エンプラにはパネル両肩に小さい四角のパターンがあり(赤矢印の先)、
↑リライアントにはそれがないが、当時はそこまでは知らなかったよ。
だけどHJの作例は、エンプラとリライアントで塗装パターンが異なり、どちらもかなり大雑把だった。
そうこうしているうちに、映画版エンプラのキットが再版された。
ここの記述によれば、1984年になってるが、
HJ83年7月号の広告では、
83年の7月中旬から、遅れても9月中旬に入荷とされている。
「光らない」ワープナセルの内側スリット透明化のために、大学のデザイン科の同期生の卒制に合わせて、透明素材でバキューム成形させてもらったから、キット発売は83年で間違いないと思う。
(私の大学卒業は、1984年の3月)
リストの84年は、映画3作目「ミスタースポックを探せ」(公開は84年。キットの発売はリストで85年になっている)じゃないの~?
などと、ウジウジと記憶をたどっていたら、画像探しをしていたebayで、この再版を「1983年」としていたので、一件落着。
amt/ERTL製『スタートレック2/カーンの逆襲』版USSエンタープライズ絶版キット箱入り。1983年発売。キット番号6675
教訓:ネットの情報をうのみにしてはいけません。(このブログ含む=時折情報ミスが、不本意にしてありえます)
とにかく待望の再版キットは、ブランド名はamtのままだが、実質は同社がERTL(アーテル)社に身売りされたため、下にその表示が追加されている。
↓とはいえこの外箱からは、
↑初版との中身の違いはわからない。
値段もだいぶこなれてきたので、(HJの83年7月号の広告で、4000~4800円)たしか83年秋頃の発売たちまち、買ってみた。
ウキウキ気分で開けてみた。
↓こちらの画像はebayからパクッた最新出品なので、発売当時の状態を保証するものではありません。
↑全体にアイボリーホワイトを上塗りしている可能性あり。
そしたら…。
船体表面にくまなく、煉瓦みたいな模様が加わり、
↓画像は1枚ごとに,別々にパクッたので、色調はバラバラです。
↑実際の塗装パターン(出+山)に則しているならともかく、煉瓦模様はまるでデタラメ。
まともなエンプラにするには、全面を削り落とす作業が必要になる。
ゾウの肌みたいに醜く荒らされていて、ガクゼンとした。
↓こちらは、各モデラーによって、一部に穴開けや塗装されたもの。
↑完成品の細部が読み取れる、大判の元画像はこちら。(ただし厳密には「Ⅳ」以降のA型)
再版に際して、巨大感を出すために、初版でツルテカ(平滑な光沢仕上げ)だった表面を改修したらしい。
よ、よけいなことを…。
持ってないのに、なんで初版はツルテカと思ったかと言えば、HJ作例は,エンプラもリライアントも表面が平滑だったから。
そもそも記事が発表された83年の3月頃は、まだ再版は世に出ていなかったので、この時点で制作するには、初版を使う以外に方法はなかった。
『スター・トレック』のアメリカ本国公開は、1979年の12月6日。
日本公開の1980年の7月5日までの半年間に、初版のキットは発売された。
先述のリストでは、年明けの80年発売になっている。
なのになんで、「Ⅱ」版は、映画公開からキット発売まで1年も間が開いたのかと言えば、81~82年頃に、amt社がERTLに買収されるという、体制が変わる只中にあったため、とてもキットを発売する状況ではなかったため。
再版エンプラの箱に同封されたアーテルの商品チラシには、
※画像はあくまでもイメージ(=ざっとこんな感じだった)に過ぎず、実物そのものではありません。
「当社のプラモは実物を細部まで忠実に再現したもので、
違いがあるとすれば大きさだけです」と、
「どこがやねん!」とツッコみたくなる誇大広告文が躍っていた。
↓「Ⅵ 新たなる未知へ」本編の高解像度画像はこちら。
↑アーテル版キットとの印象の違いは,照明効果の為せる技だけではないと思うぞ。
つづく。
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