これ(タカラ1/1100ボックスアートのひみつ/あな知らアルカディア〈その5〉)の続き。
1978年、テレビアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」放映に併せ、
タカラから発売されたアルカディア号のプラモデルには、
↓1/1500スケールと、
↑1/1100スケール以外にも、
小サイズのプラモが2種類発売されていた。
一つ目は、100円のミニ(最小)サイズ。
後述する理由から、
なぜか箱絵が、アニメ本編と異なる、
ホワイトとブルーのカラリングのアルカディア号を①とし、
1/1500で誤記されていた、“ALCADIA”から、正しい“ARCADIA”に直っているので、
少し遅れての発売だったことがうかがえる。
①宇宙海賊船アルカディア号
②マゾーン大型空母ゾネス
③中型宇宙艇コスモウィング
④小型戦闘艇スペースウルフ
ーーーーのシリーズ全4点ワンパック400円売りもあった。
成型色はホワイト、ブルー、クリアオレンジと、
アニメ本編色と無関係に、豪華な3色。
結局シリーズ4種共通なので、
4キット分を3色でまかなって、節約したつもりだったのかも。
ホワイト(主船体、マスト)
ブルー(ノーズコーン、艦橋、翼、船尾楼)
クリアオレンジ(デッキ前縁バルジ、砲台、コンピュータドーム)
これが、ボックスアートのアルカディア号の色の根拠(なのだろう)だが、
にしてはなんで、
ゾネス(“ZONES”じゃ、「ゾーンズ」としか読めず、“ZONESS”とすべきだし、)の色は、キット成型色とも、
アニメ本編とも
(おそらく)無関係なのか?
↑オープニングでチラ見えのゾネスは、シルエットでもあるためか、暗めの艦色。
↓キット成型色のままの完成作例を発見!あるところには、あるもんだ。
↑とはいえ、ボックスアート通りのカラリングのゾネスも、劇中に登場していた。
わざわざ脇役メカに、パッケージのためだけに、別色をあてがう手間はかけなかったということか。
ゾネスについてはともかく、
アルカディア号に話を戻せば、
基本的にはアニメ設定に準じた塗装ながら、
クリアオレンジ成型だけはきちんと生かした、
じうこ氏の美しいミニサイズ完成作例が、
↓こちら。
ドクロマークは手描きだそうです。
制作途中写真ではありません!
これで完成なんです。
同じ100円で(後に200円)、
発売時期も10センチサイズもほぼ同じ、
ヤマトのメカコレの精密再現度とは、えらい違いである。
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↓2014年に発売された、「2199」版ヤマトメカコレは、箱のサイズは同じで、価格は400円+税。
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とにかく、
「途中までやっときましたから、
細かな付け足しと仕上げは、
そっちでよろしく」
的な、
あまりにも割り切った感が、
すさまじい。
スタンドが付属しないので、床に直(じか)置きできるように、船体下部のフィンが省略されたのか。
はたまた子供対象のキットなため、スケールモデルではなく、玩具的な割り切りで、破損や事故防止のために、細かな部分は省略なのか…。
今回の記事作成は、
じうこ氏が、
*貴重なキットを所有し、
*設定再現にばかり固執せず、素組を基本に、
*成型色を生かした完成品に仕上げる、高い工作技術を持っていて、
*ご自身のブログで情報発信と情報公開につとめる
----ことなしには、成立しなかったので、
この場を借りてお礼申し上げます。
「小さな2隻の俺の艦(ふね)」の、2隻目については、また今度。
ヤマトメカコレスペシャルボックス (宇宙戦艦ヤマト)
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