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チャプター22「傭兵」『マンダロリアン』シーズン3雑感
毎回ネタバレ回避で具体的な内容に触れずに来たが、
それだと視聴直後の感想を後日には忘れてしまうため、
わざわざの再見を避けるためにも、
今回ばかりはさすがに中身について言及しないと。
『マンダロリアン』というドラマの特質は、前振りからの本筋そらしで、
実はその「逸らし」の連続で、本来語りたかった本筋に行き着く構造になっている。
シーズン3だけに限って例示すると、
1話に再登場したIG-11の修理部品を探して
2話でタトゥイーンのジャンク屋に行きつき、
ここで別のドロイドをあてがわれてから、
IG-11の修理問題はどうでも良くなって?振り返られない。
今回のチャプター22でも、
冒頭に出てきたマンダロア傭兵部隊に会いに行くはずのディン・ジャリンとグローグー、
ボ・カターンの3人組は、プラジール15という惑星で、またしてもの別件に関わって、
そちらと絡む冒険を繰り広げる。
そのため途中では「またかよ」と感じたが、最後はきちんと傭兵団と対面し、
そこで「ダークセーバーは決闘に勝利したものが所有すべき」の原則論が出てきて、
またしても「またかよ」と思いかけたが、
決着のつけ方がシーズン2最終話と異なり、シーズン3のディン・ジャリンとボ・カターンの冒険行を生かしたものになっていたことにホッとして、ラストカットの見事さに思わずうなり、感動すら覚えた。
それから脚本執筆のジョン・ファヴローは、チャプター19「転向」では、新共和国に支配権が交代したコルサントを描いていたが、その情景描写は明らかに『キャシアン・アンドー』のコルサント市街区描写を参考にしていた。
これが示すように他作品からの引用や拝借のペースが異様に早く、同エピソード(3月15日配信開始)で銀河鉄道もどきが走るシーンは、まさか松本零士氏が2月13日に他界したのを、2月20日に公表されたのを受けての描写だったとしたら凄まじく早い。
今回のチャプター22でも、ディン・ジャリン/マンドーがスーパーバトルドロイドに横蹴りを喰らわせる場面は、
ボストンダイナミックス社のロボット試験の様子を思い起こさせるが、
2022/02/24
2019/10/12
こちらはそんなに対応が性急ではないにせよ、
プラジール15の指導者(ジャック・ブラックと歌手のリゾ:Lizzo)の風貌は、
『エブエブ』(全米公開2022年3月25日)の影響を受けている気がしてならないが、
この対応もなかなか早い。
(日本公開はほぼ1年遅れの2023年3月3日だったので、それを基準にしてはいけないけど)
でもってちょっと疑問に思ってるのは、英語音声に日本語字幕で見てるんだが、
ボ・カターンの種族クライズ(Kryze)表記は、原音では一貫してクリーズ読みなんだけど、そこらへんはどうなのよ。
プラジール15も、ブラジルみたいな惑星名だなと思ったら、劇中では「プレイジア」読みなんだよね。
調べたらPlazir-15だったから、これのプラジール読みはないでしょう。
と、今回はこんなところです。