『ルパン三世 カリオストロの城』
2022/9/9 イオンシネマ越谷レイクタウン スクリーン7 D列 7席
この日はレイクタウンで『百花』と
『カリオストロ』をハシゴの予定が、
『百花』だけをテラスモール松戸で鑑賞。
帰り道でレイクタウンに寄り、
「クラリスの結婚式を記念した特別上映」を鑑賞。
国内最大級の映画やドラマ、アニメのレビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」は、映画館で名作を観るプロジェクト「プレチケ」の企画として、『ルパン三世 カリオストロの城』を9月9日より全国にて2週間限定上映することが決定しました。
今回の企画は、Filmarksで人気や評価が共に高い本作のヒロインであるクラリスの結婚式が9月13日であることを記念したもので、この期間に2週間限定で上映いたします。
<クラリスの結婚式>
劇中で峰不二子がルパンに差し出した新聞記事の切り抜きに記載された日付「12 september 1968」(1968年9月12日)から、翌日の9月13日が結婚式であることが分かります。
本作の初回鑑賞は、
銀座のニュー東宝シネマ1。
空前の出来の良さに驚き、
立て続けに2回鑑賞。
その後、日テレでそれこそ無数回放映された「水ロー」「金ロー」版は数えるほどしか見ておらず、
やっぱり『カリ城』は映画館で観るに限ると、
現在まで再見の機会はあまりなかった。
4DX版も、
生オーケストラ版も見逃していたが、
デジタルリマスター版
2014年5月9日には、デジタルリマスター版『ルパン三世 カリオストロの城』が東宝映像事業部の配給で期間限定公開された。入場者特典として「完全復刻版B4チラシ」が配布され、劇場パンフレットも復刻され、販売された。原版の映像に映り込んだ汚れやゴミの除去、音声のノイズの除去、5.1chサラウンドへの再調整等のリマスタリングに3年が費やされている。
2019年10月25、26日には大野雄二による音楽シーンを生演奏する『〜映画公開40周年&大野雄二音楽活動55周年記念オフィシャル・プロジェクト〜映画『ルパン三世 カリオストロの城』シネマ・コンサート!andベストヒット『ルパン三世』ライブ!』を公演。
2020年8月21日~9月3日には池袋・グランドシネマサンシャイン「gdcsアニメーション映画特集 “Anime! Anime!! Anime!!!”」にて期間限定上映がされた。また、シネマサンシャインオリジナル規格のプレミアムシアター “BESTIA(ベスティア) ” での上映もされた。
4D版
2017年1月20日にはルパン三世生誕50周年企画として期間限定でデジタルリマスター版をベースにしたMX4D版が上映された。入場者特典として特報チラシのデザインの「ポストカード」が配布された。
2019年11月8日~11月21日には劇場公開40周年を記念して『ルパン三世 カリオストロの城 [4D版]』が上映された。MX4D版は2回目の上映で、4DX版での上映は初である。また、入場者特典として「フィルム風しおり」が配布された[18]。
2020年10月26日にシネマサンシャインにて、急遽4DXの期間限定上映が決定した。10月30日から順次、4DXシアターが導入されている全国のシネマサンシャインで上映される。
4K上映
2021年10月1日より2週間、ルパン三世のアニメ化50周年を記念して、全国50館でモンキー・パンチ総監督短編作品「ルパンは今も燃えているか?」との同時上映が実施された。来場者特典としては、A4クリアファイルが、数量限定で配布された。また、1979年公開当時のパンフレットを完全復刻した商品が発売されることも発表された。
今回の「クラリス結婚式記念上映」(2022/9/9〜9/15 までの2週間限定上映)は見てみようかなと。
いや、もう、何から何までの出来の良さにビックリですよ!
もちろん、今までに観賞して充分に承知していた面白さは再確認したけど、
なにせ初公開(1979年12月15日)から43年が経過してるので、
さすがにこちらも、社会の仕組みやからくりに気がつくようになったため、
銭形が国際的なしがらみに邪魔されて捜査を断念せざるを得ない状況に追い込まれるくだりは、
なかなか骨見に染みて涙が出た。
宮崎駿は、
国家の指導的立場の人間が反社会的行為を行なっても、
海外国家は内政干渉だから触れないようにし、
犯罪行為が大手を振ってまかり通ってしまう、
2012年末の衆議院選挙からの、
地獄暗黒の安倍政権時代を予見していたから、これまた驚愕である。
銭形=納谷悟朗
五ェ門=井上真樹夫
峰不二子=増山江威子
カリオストロ伯爵=石田太郎
ジョドー=永井一郎
クラリス=島本須美
声優の声に張りと艶(ツヤ)もあり、
アニメーションの楽しさ、面白さもてんこ盛り。
本当に「絵の上手い人」は、アニメ界なら線画担当のアニメーターより、
着彩までする背景美術に持ち場を選ぶ気がするが、
その代表とも言える、東京ムービー/トムス・エンタテインメント専属の小林七郎氏は、
高低差のある古城のレイアウト/線画下書きは宮崎駿氏自身にせよ、
とにかく全編を彩る背景美術の見事さは、まさに美術勘の展示クラス!
んでもって、とにかく『カリ城』の信じられないくらいの出来の良さは、
以後の宮崎駿作品と比較しても突出、傑出しており、
今更ながらに、なんでだろう、どうしてだろうと原因を探ったら、
「火事場の馬鹿力」だったんではないかと言う結論に達した。
製作
宮崎本人は「ルパンや東映アニメーション時代にやった事の大棚ざらえ」と位置付けており、自らが手がけた『ルパン三世』1stシリーズ(事実上のテレビアニメ初監督)のいくつかのエピソードも元ネタにしている。
当初、東京ムービー新社は鈴木清順等、『ルパン三世 TV第2シリーズ』(以下、『TV第2シリーズ』)や劇場版『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(以下、『ルパンVS複製人間』)の脚本家チームが執筆した脚本を元に大塚康生へ監督を依頼していたが、気乗りしない大塚は宮崎に監督就任を要請した。当時の宮崎は日本アニメーションで高畑勲等と『赤毛のアン』のレイアウトや場面設定を担当していたが、これを降板して1979年5月に制作準備に取りかかる。後の作品と同様、宮崎は脚本なしでイメージボードと絵コンテを描き始め、脚本は共同名義の山崎晴哉が手直しする形となった。
本来、大塚は『ルパン三世 TV第1シリーズ』(以下、『TV第1シリーズ』)の作画監督で、宮崎と高畑も共に「Aプロダクション演出グループ」の匿名でTV第1シリーズ後半の演出を担当していた。そのため、宮崎や大塚がデザインしたキャラクターや小道具、イメージボードは『TV第1シリーズ』に準じており、本作公開当時に放送中であった『TV第2シリーズ』や前作『ルパンVS複製人間』でルパンは赤いジャケットを着ていたが、本作では『TV第1シリーズ』で着用していた緑色のジャケットを再び着ており、車も『TV第2シリーズ』のアルファロメオではなく、『TV第1シリーズ』後半に登場したフィアット・500を使っている。
興行的には前作に及ばなかったが、後のテレビ放送や上映会等が繰り返された事もあって人気が高まっていき、宮崎の演出やレイアウト手法は、その後のアニメ業界に影響を与える事となった。構想や製作の期間は僅か半年という短さであり、宮崎は「この作品で初めて自分の体力の限界を知った」と語っている。途中で製作期間内に終わらないと考えた宮崎は、下水道でのシーンの絵コンテを書き直しており、不満を語っている。最終的に、製作は予定された期間より1か月延びている。
劇場版第3作にも監督として、宮崎にまず声がかかったが、自分よりも適任者がいると、宮崎の事務所にいた押井守を監督に推薦して宮崎は辞退している。押井版ルパン三世は結果的に途中で制作中止となり、別のスタッフが全く違う内容の『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』を完成させた。
ーーとのことだが、とにかく『カリ城』は、
後年に製作期間も予算もふんだんだった時期の宮崎作品と比べても全く遜色ないと言おうか、
とにかく活気にあふれ、作品の生命力が凄まじい。
ただし、慌ただしい製作状況の弊害で、
時代設定は1968年で、テレビ第一シリーズの3年前を描いていて、
そのため主要キャラの顔つきが1stより子供っぽい(3歳若返っている)のだが、
ルパンと銭形の追いつ追われつの関係だとか、
ルパン、次元、五ェ門の関係性、
ルパンと峰不二子の関係性は、
明らかに1stを踏襲した、
「それ以降」のテイストだし、
フィアットの車内にカップうどんが転がり、
宮殿の豪華な食事と対照的に、
銭形機動隊が警備につきながらカップヌードルをかき込んでいるのは、
食事のコントラストの対比を面白がっているだけで、
岡田斗司夫氏が見抜いたカリ城1968年説を、
「あの人の着眼点は常々独創的すぎるから」と嫌悪するあまり、
「カップヌードルの発売は1971年9月18日以降」と、意地になるのはあまりいただけない。
まあ、愛着のわく作品だけに、
自分こそが一番理解していると自慢したくなる気持ちはわかるが。
一律1600円という鑑賞料金は、『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』と同じ方式で、ちょっと?だが、
とにかく必見とだけは申し添えておきましょう。