『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』IMAX
2018/8/29 スクリーン10 F-18
まずは『ミッション:インポッシブル』シリーズをふり返る
ブライアン・デ・パルマ監督/ダニー・エルフマン音楽の
1作目『ミッション:インポッシブル』(1996)を、
まだTOHOシネマズに改築前の、
ららぽーと船橋に、2013年11月22日に移転オープン。
船橋ららぽーとの東宝洋画館、
ららぽーとシネマ10(10スクリーン、東宝系:シネ1)で先行オールナイト鑑賞。
ILMによる、列車トンネル内のヘリとの戦いがバカらしいけど面白かった。
ジョン・ウー監督/ハンス・ジマー音楽
2作目『M:i:II』(2000)は、
当時の職場の近場のシネコン(ワーナーユーカリが丘/現イオンシネマ)で観て、
ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘は1999年3月6日に開館。
トム・クルーズはサラサラの長髪。
冒頭のロッククライミングからして、
『スタートレックV 新たなる未知へ』(1989)と同様、
当時はボルダリングという技能を知らなかったので、
人間が生身で演じているのではなく、
何らかのシカケを勘ぐっていた。
そのため、映画全体も、
風変わりなバイクアクションだけが何となく記憶に残る凡作。
1作目の反省から、
CGを排除し、生身で演じはしたが、
観客は実際にトム・クルーズがアクション/スタントをこなしているのではなく、
なんらかのデジタル加工が施されているのではと勘ぐっていた。
そこで2006年のJ・J・エイブラムス監督/マイケル・ジアッチーノ音楽の
『M:i:III』では、トムの全力疾走を長々と撮るなど、
生身のアクションが実証されている。
フィリップ・シーモア・ホフマンの,
ブサメンで憎々しげな印象が強烈。
『M:i:III』公開の2006年と言えば、知りあいがオーストラリアに滞在。
英語に不案内なその人がオススメ映画として、
と
『ミッション:インポッシブル3』を挙げていた。
日本で遅れて公開されて両作観たが、
どちらも悪くはないが、それほどよくもなかった。
おそらく英語のセリフが聞き取れなくても、
内容が理解できるアクション主体の映画なので、
その人にだけ響いたんだろう。
日本語が不案内な外国人の日本滞在者に、
セリフが抜きでも笑える志村けん(30年ほど前)や、
ダチョウ倶楽部(20年ほど前)が大人気なのと同じ。
ブラッド・バード監督/マイケル・ジアッチーノ音楽(シリーズ2回目)の
4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)は、
観ていない。
『アイアン・ジャイアント』(1999)
『Mr.インクレディブル』(2004)のブラッド・バード監督なら、
さぞかし内容もまともだろうに、なぜ未見なのか。
『トランスフォーマー/リベンジ』(2009)から、
日本でもIMAX(MPX=シネコン型)
が上映開始。
『ゴースト・プロトコル』もIMAX上映があった。
しかし機会を逸し、見のがした。
IMAXで観ないと、ホントに観たことにならない映画だってある。
↑MPX初弾の川崎109シネマズ。
都内で現在“横幅”最大スクリーンは、T・ジョイPRINCE品川(2016年7月1日より)
ただし縦の高さは「なんちゃって」で短すぎのシネスコ比率(疑似)
かくして、『ゴースト・プロトコル』は、
もう3回もテレビ放映されても
- 2014年2月9日
- 2015年1月11日
- 2018年4月29日
かたくなに鑑賞を拒んだ。
『フォールアウト』の方がうんと効果的で、
人の行き来が、いささかご都合主義ではあるにせよ、
まるで
「トイレの格闘シーンはこうやれよ」とでも言わんがごとく。
ところが、この格闘シーンはほんの序の口。
キレがあり、
スピード感抜群で、
トム・クルーズ本人が実際に生身で演じているのが、
ハッキリクッキリ、しかも延々と映し出される。
アクション映画にありがちな、
スピードが速すぎて、
何が起きているのか把握しづらい、
過去の失敗例を引きずることもない。
『グラディエーター』(2000)
つまり他作を意地悪にあげつらっているわけではなく、
自分たちのシリーズ前作でさえ容赦なく自己批判し、
「いや、それって前もやったでしょ」にもあえて再チャレンジ。
バージョンアップを観客にこれでもかと突きつけていく。
その
偶然撮れたように見えながら、徹底的に突き詰めた綿密な撮影計画に基づく、
どの映画も越えようというシーンの完成度/突き抜けぶり
———に感動しつつ、
これまでの長年の映画鑑賞の思い出が蘇った。
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』
とか、
映像の完成度では大きく劣るも、
往年の007シリーズ
『私を愛したスパイ』とか
『ムーンレイカー』とか、
IMAXの大画面/大音響の生かされようもフルパワー、
2Dなのにすごい迫力。
わざわざ盛り込んだ空撮が不発気味だった
『ダークナイト・ライジング』(2012)とかを軽々と抜き去り、
落下のスリルでダラダラ引っ張った、
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)的要素を短く刈り上げるなど、
とにかく歴代アクション作をことごとく
あっさり越えてるし。
あまりにもすごいものを延々と見せつけられて、
La La Land