EPISODE IVも前半2話が放送済み。
第21話 『時代遅れの大泥棒』2018/8/29
第22話 『答えよ斬鉄剣』2018/9/5
何を今さらな気もするが、
ルパン三世PART5で、
単発4話続きの後半、
第19話、第20話を遅まきながらレビューする。
第19話「7.62mmのミラージュ」2018/8/15
次元大介がプロットの中心。
そのため、前回の第18話「不二子の置きみやげ」同様、
次元の声の不調が心配されるも、
今回の小林清志は切り抜けた。
とはいえ、
2004年の『Mr.インクレディブル』で、
小林清志が演じたリック・ディッカーは、
2018年の『インクレディブル・ファミリー』では、
菅生隆之(すごう・たかゆき)に交代している。
オリジナル英語版でも同一キャストでなく、
バド・ラッキーからジョナサン・バンクスに交代してるが、
(バド・ラッキーが本作収録前に死去しての変更。スタッフロールには追悼メッセージが記されている)
これも何かの予兆じゃないの?
いや、次元大介も菅生隆之に交代すればいい、
とまでは思わないが。
日本の菅生氏起用は、
このリック・ディッカーというキャラが、
都合の悪い目撃者の記憶消しという、
『メン・イン・ブラック』の捜査官Kと同じ仕事担当なので、
キャラも明らかに寄せている。
K役のトミー・リー・ジョーンズの声が持ち役の菅生氏に落ちついたらしい。
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次元大介はトミー・リー・ジョーンズとは似ていない。
いや、渋みの低音はいいんだが、
85歳の小林氏の代役に、
66歳の菅生隆之氏で適任なのか。
栗田貫一:60歳
山寺宏一:57歳
浪川大輔:42歳
沢城 みゆき:33歳
声優の交代というと、
ドラえもん声優陣の交代が
2005年3月。
ジャイアン役のたてかべ和也氏は10年後の2015年6月没。
スネ夫役の肝付兼太氏は11年後の2016年10月没。
声優交代から10年も猶予があった。
『アルプスの少女ハイジ』のロッテンマイヤー役、

「サザエさん」の磯野フネ役、
麻生美代子は、
※麻生久美子↑ではありません。
1969年10月5日の放送開始から
ほぼ46年も演じ続けていたが、
2015年9月27日放送分をもって、フネ役を“卒業”。
麻生の年齢を考慮しての交代で、二代目のフネ役は寺内よりえが担当となった。
それから3年。
麻生美代子は2018年8月25日午前7時23分、老衰のため死去。92歳没。
訃報は9月3日に俳協から発表された。
古代進役で名を馳せた、
富山敬(1995/9/25没)や、
彼からまる子のおじいちゃん役を引きついだ
青野武(2012/4/9没)や
真田技師長(左:青野武)と古代進(右:富山敬)
永井一郎(2014/1/27没)のように、
現役時に急逝しても必ず代役が立てられるから、
小林氏の代役も実は決まってるんだろうけど、
まさか生前には明かせないってことなのか。
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話がようやく次元大介に戻ってきたが、
このキャラは帽子の庇(ひさし)と、
前髪で巧妙に目が隠されており、
目が見えるのは異例中の異例、
第2シリーズ99話「荒野に散ったコンバットマグナム」
TVファースト1話「ルパンは燃えているか?!」
見えたにしても、ほんのチラ見のサービスカットだった。
TV第2シリーズ当初に次元が気に入らなかったのは、
目が見えるカットがしょっちゅうのわりに、
※この絵がTV第2シリーズとは限りません。
どの絵も、次元のイメージからかけ離れていた。
PART5第19話では、
次元の若い頃?が回想シーンで登場。
さすがに、これならガッカリしない。
次元は髭を生やしたルパン、
つまり両者の違いは髭の有無と、短髪か長髪か、あとは帽子の有無だけ、
というのは、モンキー・パンチも証言しており、
体格や背格好も似ているからこそ、
TVファースト第1話の、
レースの途中でドライバーをすり替える
というトリックも成立している。
だから、ルパンに似てない次元大介なんて、
ホントの次元じゃないんだよ。
ところで19話の劇中
「バケーションにライフルは持ち歩かない」と言ってた次元も、
過去に因縁のあるミラージュとの対決のため、
風変わりなライフルを調達している。
銃器マニアには、
とわかるそうだが、
入手経路の説明セリフがないのは、ちょっとどうかと思ったね。
20話 「怪盗銭形」2018/8/22
赤ジャケルパンが登場。
というと、第2シリーズ、
支離滅裂ぶりまで再現した、
第6話「ルパン VS 天才金庫」2018/5/9
の悪夢(ファンの困惑)が蘇りそうだが、
さすがにその反省もあるようで、
ドラマの作りはいたってまじめ。
いつもの立場が逆転し、
銭形が警部から怪盗に転向するというプロットはひねりがあって面白い。
舞台設定はスーパーマーケット等の店舗名がロシア語なので、
1991年までならソ連、
それ以降ならロシアだが、その舞台設定が大問題。
おそらくはこの国に派遣され、
またしてもルパン逮捕にしくじった銭形。
地元の安酒場でやけ酒に泥酔し、路上で車にはねられる。
ひいた方のヴァコフと同乗者のセリョーガと言う男たちもいい迷惑なので、
事件を警察沙汰にせず、
意識を失った銭形を自宅に囲って、
自力で介抱につとめた。
目を覚ました銭形はしかし、
自分が誰で、何ものなのか、
過去の記憶を失っていた。
身を寄せて頼れるのが、
ヴァコフとセリョーガだけだったので、
銭形はセリョーガのつけたモニエタ(ロシア語で金=かねの意)と言う名前で、
ヴァコフの稼業を手伝うようになる。
その稼業とは、なんと偶然にも泥棒。
モニエタはこれに意外な才能を発揮。
捜査の過程で学んだルパンの手口を覚えていたため、
これを無意識に覚醒していた。
とまあ、よくできたプロットだけど、
(脚本は西田シャトナー氏)
一つだけ大きな穴がある。
目を覚ました銭形と、
ロシア人のヴァコフやセリョーガは、
よくも自然に、ロシア語で会話したものよ。
国際警察で活躍、ロシアに配属なんだから、
銭形も少しはロシア語を習得していた…んだろうけど、
どうして日本語より優先して、
ロシア語が口をついて出るのか。
銭形の記憶喪失には、
母国語まで含まれるのか。
記憶喪失は言葉までは失われないが、
話せなくなるのは学習で習得したロシア語の方で、
母国語の日本語の方が残るんじゃないのか。
そこらへんに、ひと言あってしかるべきでは?
もっとも、
第22話 『答えよ斬鉄剣』2018/9/5
の最後にビックリして、
いまさら20話を取り沙汰する人もいないでしょうけど。
【その1・予告】なぜか今頃(8)『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978)
【その2】ネタバレビュー鑑賞記・ルパン三世PART5/火垂るの墓
【その3】実写版・峰不二子2018・ルパン三世PART5〈その3〉
【その6】【臨時】10話〜12話鑑賞記/ルパン三世PART5〈その6〉