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冒頭で第2シリーズのオープニング4種類中のそれぞれ1シーン(静止画)が、
ほぼ同じ構図で新規作画で描かれた。
ブルー、
ピンクのジャケットに
それぞれ変更されている。
またルパン、次元、五ェ門、銭形もそれぞれPARTIIIの衣装で登場している。
あまりにもPART5前話までとのトーンが異なって心配したが、
7話以降は従来のペースに戻ってまずは安心。
第7話 その名はアルベール 2018/5/16
第8話 黒い手帳は誰の手に 2018/5/23
アルベール・ダンドレジー(Albelt d'Andrésy:推測)という敵の名前で、
これはルパンの鏡像だなと気がついた人は、
相当なルパン通。
ルパン通と言っても、
ルパン三世ではなく、
アルセーヌ・ルパン(Arsène Lupin)、
つまり本家モーリス・ルブラン版の元祖怪盗ルパンのこと。
TV 1st 第21話「ジャジャ馬娘を助け出せ!」より。
アルセーヌの父は体育教師テオフラスト・ルパン(Théophraste Lupin)
母親はアンリエット・ダンドレジー(Henriette d'Andrésy)。
つまりアルベール・ダンドレジーの
「アルベール」は「アルセーヌ」のもじりで、
「ダンドレジー」は元祖ルパンの母方の姓である。
それもあって、アルベールはルパン三世の強力なライバル。
フランス司法警察中央局局長。階級は警視。性格は冷静沈着、冷酷無比で声帯模写を得意とする。
また「同姓」に嗜好を寄せている。
ルパンとは旧知かつ因縁の関係にあり、ルパンの行状や素行などをよく熟知している。
キービジュアル第1弾でもルパンと並び立つなど、本シリーズにおける重要なキーパーソンの一人。
各話はその図式に則(のっと)って、
淡々と進むため、その分析はあえてせず、
ふだんめったに触れない、
背景美術について。
- 美術監督 - 清水啓一朗
- 美術デザイン - 山子泰弘、金森たみ子
これなんだが背景美術って、
ちゃんとしていてあたりまえで、なかなか評価されないし、
人の目にもとまらない。
よほどハイレベルでなければ見過ごすが、
7話はお世辞抜きに良く描けていた。
EP2ではお話の雰囲気に合わせ、背景のタッチや色調を変えています。
美術スタッフに素材を複数パターン作ってもらいテストを重ねて出来上がった画面が、今夜放送されたものです。
——とのこと。
これほど印象に残る背景美術は、
『おおかみこどもの雨と雪』(2012)以来。
コンビニやクリーニング店、大学などの建築物の背景画には、
写真を下敷きに描かれたようだが、
とにかくアニメ界では出色の、強く記憶に残る背景画だった。
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『君の名は。』だって、
もちろん、背景美術はよくできてはいたが、
『おおかみこども』の背景画を越えたとは思えない。
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それよりも、
『ルパンPART5』の7話は印象に残り、
それは8話でも変わらなかった。
背景画は全て7話より。
ドラマ面では、
8話の最後は圧巻で、
ルパンがアルベールにしかけた工作はことごとく見破られ、
彼は撃たれて手も足も出ない。
そして
第9話 “ルパン”を棄てた男 2018/5/30
PART5で一番面白かった!
なにせ、放送は深夜25:34(午前1時34分)からなんで、
毎回眠いんだけど、この回だけは目が覚めたよ。
まず、よくあるパターンで、
ルパンは撃たれたようで、
ホントは無事だったというのがあたりまえだが、
8話の最後は本当に撃たれていた。
さらにアルベールとルパンが若い頃に組んでいたのが示され、
タイトルからも、
アルセーヌルパンの正当な孫(後継者)は、
ルパン三世ではなく、
本来はアルベール・ダンドレジーだったことが示された。
これにより、
PART5第1話で、
ルパン三世を
「アルセーヌ・ルパンの孫とされるが、真偽は定かではない」
云々のナレーションが生きてくる。
さらにこの回は、アクションが秀逸!
『ボーン』シリーズ(『スプレマシー』?)を想起させる、
斬新な構図と、
軽快な動きが鮮烈。
担当は元テレコムの増田敏彦氏だとか。
予告でも流れたので、
8話ラストのルパンのふがいなさとの対比から、
撃たれてないんではと疑ったほど。
エピソード2には、銭形が未登場なのもいい!
とにかく無理やり全員(ルパン、次元、五エ門、不二子、銭形)出すことで、
話がどれだけ不自然に水増しされるか、
さんざん味わってきただけに。
そんなこんなで、エピソード2のしめくくりが楽しみと共に、
また合間に6話みたいな怪作がさしはさまれるのがコワイ。