ネタバレまつり？『マイティ・ソー バトルロイヤル』

マイティ・ソー バトルロイヤル

2017/10/24 　ディズニー試写室

私に映画の試写状が来る来ないはまるで一定せず、

通常はショボイ作品（失礼）だけだから、

ディズニー／マーベル／（『エピソード７』以降の）ＳＷ作品で、

試写状をもらったのは初めて。

そういや、なんだか、

ディズニー米国は、

『エピソード８　最後のジェダイ』の興行をかなり見込んで？、

通常の取り分55パーセントを、 この作品に限り65パーセントに上げるとかで、

青ざめた劇場側は、『最後のジェダイ』上映取りやめを決め、

混乱を招いているとかいないとか。

それはさておき、

初訪問となった、

やけに立派なディズニー試写室は、

訊けば３年前に出来たそうで、

『アナと雪の女王』（2014）の恩恵だと思われる。

10/24と言えば、『ソー』３作目は、

まだアメリカ本国でもほぼ未公開。

ロス地区だけは10/10先行公開から２週目だったので、

試写会場は盗撮防止の厳戒態勢。

スマホを専用封筒に預け、

カバンのチェックももちろん、

試写中は客席を見張るスタッフが貼り付いていた。

なので、

世界ほぼ同時公開？の11/3から、

直近のブログ更新本日、

ようやくレビューを公開します！

私にとって、

昔は「トール」とか「ソア」呼ばわりだった、

ソーは鬼門キャラで、

そもそも『マイティ・ソー』（2011）が未見。

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そのため、『アベンジャーズ』（2012）で初めて見た、

クリス・へムズワースのソーと、

トム・ヒドルストンのロキは唐突で、

「神なら死なねえじゃん。つまんね」

と思いながら眺める、

ロキとハルクの格闘？の、なんともしつこく長いこと。

↑今見返すと、そうでもないか。

たしかこの後もくり返されたような…。

２作目『マイティ・ソー／ダーク・ワールド』（2013・日本公開2014）も、

「へえ、ナタリー・ポートマンが出るとはね」

とビックリしつつも、

※1作目からヒロインだったと、今頃知った。

またしても見逃し。

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『アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン』（2015）

も見てないので、

 

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つくづくマイティ・ソーとは縁遠く、

『シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ』に、

 

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ヒーロー側で、

ソーもハルクも出て来ないのは、

正直ホッとした。

 

だって、ソー／ロキ／ハルクが出て来ると、

ドラマがそこで分断されちゃう。

 

しかし、

まさかこの３人を、

『インフィニティ・ウォー』でも放置プレイとは行かず、

いわばソーとハルクの不在届け＝欠席理由代わりの、

『マイティ・ソー』３作目『バトル・ロイヤル』（Thor: Ragnarok）

を思いがけず観られるとあって、

よろこび勇んで出かけた次第。

 

以下、感想はネタバレ（パープル斜体文字）です。

 

見終わって、

「つい最近、同じ感じを味わった」

と思い出すのは、

4日前の10/20に見たばかりの

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー：リミックス』（2017）

さらに、この映画を鑑賞翌日の、

10/25鑑賞の『デッドプール』（2016）と、

やたらとデジャブな部分が多かった。

 

そこで３作の共通点は何かと探れば、

◎作品研究と分析を怠らず、

続編だからといって、

『パイレーツ・オブ・カリビアン』（2003）や

『トランスフォーマー』（2007）みたいに

反省や改善もなく、

シリーズ新作ごとに、

どんどんダメになっていく愚は避けられている。

 

したがって、たいへん見応えがあり、

『マイティ・ソー』

『マイティ・ソー／ダーク・ワールド』

を観てなくても、

さほど問題がなかったので、

かなりオススメしておきます。

 

よかった点をまとめますと

 

１．ムダがなく、完全燃焼

「緻密なセット建設（＝CG?）に、どれだけかかんの？」

「これだけキャスティングして、いくら必要なの？」

等が気がかりな、

下準備にかかる予算。

 

だがこの予算を浪費せずに、

むだなく使い切っている。

 

観る前は斜にかまえ、

「もうさあ、ハルクのからみは、わかりきってるからいいよ」

と言う気になってたけど、

こちらの予想を超えるクドさとシツコさには、

さすがに笑うしかなく、

「これだけやるなら、もう認めるしかない」

と降参した。

 

「バカだなあ」を「バカに徹する」ことで突き抜ける素晴らしさ。

 

 

２．キャスティングの妙

 

スリムなボディは見事ながら、

貧相な悪人面のロキ（トム・ヒドルストン）は、

『キングコング: 髑髏島の巨神』IMAX-3D（2017） でかなり見なおし、

今回も抜かりなし。

 

顔見せ程度の出演の浅野忠信は、

先述のナタリー・ポートマン（今回は未出演）と同じく、

１作目『マイティ・ソー』と

2作目『マイティ・ソー／ダーク・ワールド』からの続投。

同じチラリ出演＞カメオ以上は、

ドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチで、

おそらく『インフィニティ・ウォー』つながりだが、

キャラ名がタイトルの単独主演映画を観てなきゃ、

「こいつ誰やねん？」感が拭えぬ、

強引で唐突な出演。

 

それに比べりゃ、

エリック・バナ（左）でもなくエドワード・ノートン（中）でもない、

マーク・ラファロ（右）のハルク／デビッド・バナーは、

かなり掘り下げられていて、

『アベンジャーズ』での唐突感を払拭している。

 

処刑人／スカージ役のカール・アーバンは、

どうやら本作からの『ソー』シリーズ出演らしいが、

前作は『スター・トレック BEYOND』のマッコイ。

 

『ワンダーウーマン』のスティーブ・トレバー役の、

リブート『スター・トレック』（2009・2013・2016）の

キャプテン・カーク役のクリス・パインと共に、

ずいぶん早く、

他作品への出演が決まったものだ。

 

もしかして、

ST映画は『ビヨンド』でおしまいなのか？

 

『ビヨンド』の興行が不振で、

ならばまたＪＪエイブラムス監督で建て直そうと画策、

しかも彼はまだSTを２本撮る契約なのに、

勝手に『SW エピソード９』の監督に落ちついたことには、

パラマウントは当然うれしくないらしい。

 

たしかＪＪの計画では、

くしくもソー役のクリス・へムズワースが演じた、

ジェームズ・カークの父、ジョージ・カークが再登場するはずだったが…。

この短髪（2009）の印象もあり、

今回の『バトルロイヤル』で、ソーがチャラいロン毛から、

途中で短髪に変わっても、

劇中セリフにもあるように悪くなかったし、

何と言っても、声がいい！

ビジュアル解禁で多くの人が指摘した、

曽我町子のヘドリアン女王にインスパイアされた、

ヘラ役の ケイト・ブランシェット。

グランドマスター役のジェフ・ゴールドブラムらの大御所は、

もちろん無難に役をこなすが、

私は初見だった新人、

ヴァルキリー（左）役の姉ちゃん（テッサ･トンプソン）が、

スクラッパー142（右）としての顔見せから鮮烈で、

しかも彼女が仕切るメカ戦闘シーンが、アメコミ映画では出色！

『フォースの覚醒』よりも、よほどSW気分を味わえた。

監督のタイカ・ワイティティという変わった名前の人は、

ニュージーランド出身らしいが、

先ほどのヘドリアンまで含め、

日本にかなり興味があるらしく、

「ブサイク」（発音は「ブセイク」）というセリフまで出てきた。

この連休には観るべし！