『ターミネーター2 3D』
明日8/11から公開のため、
イレギュラーに本日記事を公開します。
ユニバーサル ミュージック (2017-08-09)
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7/27に六本木の試写室で鑑賞。
映画の感想や印象は、
初回が一番ホンモノで、
何度も鑑賞したからと言って、
大きく変わったりしない。
『ターミネーター2』は1991年8月10日に、
日劇オールナイトで初めて観て、
大いに盛り上がったが、
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その後『特別編』レーザーディスクの解説書翻訳に携わったりして、
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しばらくは全般の印象や感想が失われ、
ディテールばかりに目が行くようになってしまった。
しかし今回の3D版上映は、
ひさしぶりに映画館のスクリーンで観て、
ブルーが基調の画面にも、オレンジの要素がけっこうあるんだなとか、
CGと特殊メイクの棲み分けだとかの画面研究がメインになった。
3D効果はそこそこなので、
そこへの驚きはほとんどなく、
したがって、後はストーリーやドラマに気持ちが集中し、
気がつけば、26年前に最初に観た時の感想に立ち返った。
映画は、おおまかな二部構成で、
前半の第一部は、
旧型ターミネーターT-800、ジョン・コナー、サラ・コナーが、
新型ターミネーターT-1000の追撃をかわして合流するまで。
後半の第二部は、
物語を終息させるための前フリと回収。
…なんだけど、
前半はバツグンに面白いのに比して、
後半はいささか調子が悪い。
ていねいな描写の積み重ねと、
たたみかけるアクションの連続だった前半に対し、
後半は観念的で、いささか強引。
えっ、そっちの方に話が進むの?
と、混乱することもしばしば。
エンリケのアジトに飼われている番犬たちは、
なぜ、T-800に吠えかからない?
基本的に第2部から登場の,
マイルス・ダイソンの部分がきわめて弱く、
この時点で、サイバーダイン社に保管されているのが、
手の骨格だと、T-800に、どうしてわかる?
同社に残骸が保管されてるのは、金属の腕を見せた後で知ってるやんけ。
彼はけっこうあっさりと退場するが、
しょせんは巻き込まれたに過ぎず、
チップの残骸なしには、
ターミネーターを開発できなかったんで、
どうにも存在が弱すぎる。
1作目でサラとカイルが逃げ込んだのが、
偶然サイバーダイン社だったのと同様、
T-1000を倒せそうな唯一の場所、
溶鉱炉のある製鉄所に行き着いたのも、
これまた単なる偶然と、
さすがにご都合主義が見透かせた。
そんなこんなで、
自分の映画を観る目が、
どれだけ変わらず、
どれだけ向上したかの試金石としては、
観る価値があるけれど、
全くの初見の人には、
この程度のCGでは驚けるはずもなく、
あまりオススメできません。
全国でわずか20館での公開です。