前回のスタトレ記事の最後で、急遽開催が決定した、
私家版エンタープライズ大図鑑
スターシップ(宇宙船/航宙艦)エンタープライズ号
USS Enterpriseを、時系列順にご紹介。
/(スラッシュ)後の人名は、デザイナー。
*リングシップ
(XCV 330 ※当初はハイフン/ダッシュなし)/マット・ジェフリーズ
TOSから「フェイズ2」の間に、スタートレックの創始者、
ジーン・ロッデンベリーが計画していたテレビシリーズの主役は、
このリングシップ(円環状宇宙船)だった。
劇場版第1作『スター・トレック』(1979)で、レクデッキにイラストが飾られ、
12本目の映画『イントゥ・ダークネス』(2013)でも、マーカス提督のデスクに卓上モデルが置かれるなど、時折カメオ出演している。
*NX-01
(NX級・※定冠詞のTHEがつかない、Enterprise)/ハーマン・ジマーマンとダグ・ドレクスラー
テレビ「スタートレック:エンタープライズ」(2001-2005)の主役宇宙船。
しかしデザインの大半は、
映画『ファーストコンタクト』(1996)と、
テレビ「ディープ・スペース・ナイン」(1993-99)、
「ヴォイジャー」(1995-2001)
に出てくる、アキラ級のバリエーションに過ぎず、
真のデザイナーは、アキラ級をデザインした、アレックス・イェガーとなるだろう。
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*NX-01改装型
(コロンビア級)/ダグ・ドレクスラー
「23世紀(TOS)よりも前の時代、
22世紀の宇宙船NX-01に、
24世紀(TNG)の宇宙船アキラ級のデザインをあてがうなんて、愚の骨頂」
「そもそも次世代艦の初代エンプラと、すんなりつながらねえだろ!」
と、さんざん揶揄(やゆ)されたダグ・ドレクスラーは、
「オレのせいかよっ!」
と言う思いだったらしい。
というのも、ドレクスラーとしては、
あくまでもデザインの出発点として描いたつもりのスケッチが、
あれよあれよと本採用になってしまったので。
連帯責任者として、セットデザイナーのハーマン・ジマーマンが連名なのは、このため。
ドレクスラーとしてはだから、
「スタートレック:エンタープライズ」の第5シーズンで、
本来思い描いていたデザインを、NX-01改装型として登場させて、
雪辱を果たすつもりだった。
しかし番組は、第4シーズンであえなく終了。
改装型は、後年にプラモ化された。
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*Ⅰ型
(※あくまでも仮称)NCC-1701-I TOS版(コンスティテューション級)/マット・ジェフリーズ
テレビ「宇宙大作戦」(1966-1968)の主役宇宙船。
ただ単に「ウルトラマン」と呼べば、すなわち初代ウルトラマンのことを指すように、
当初「スターシップ・エンタープライズ」といえば、もちろん1隻しか存在しないに決まっていて、他と区別する必要がなかったため、
単に「エンタープライズ」と言えば、自動的にこの船を指していた。
ただし英語では、船名には定冠詞の“THE”をつけるのが通例で、
これがさしずめ「~号」みたいになってるので、
「ジ・エンタープライズ」と呼び、
NX-01の「エンタープライズ」とは呼び分けている。
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*Ⅱ型
(※あくまでも仮称)NCC-1701-I 映画版(コンスティテューション級改)/アンドルー・プロバート
劇場版『スタートレック』3作目までの主役宇宙船。
船籍番号は、テレビ版と同じ、NCC-1701。
よって呼び名も、「ジ・エンタープライズ」で、これ以降の後継艦も全て同様。
テレビ版と区別するために「改装型」(Refit)と呼ぶことが多いが、
今回、TOS版をI型(「アイがた」ではなく「いちがた」)と呼ぶことを思いついたので、
こちらをⅡ型(にがた)と、本ブログで勝手に呼ぶことにした。
なんだけど、これがあながちハズレでもないらしく、
画像探しで、
TOS版を「コンスティテューション級」(Constitution)、
映画版を「コンスティテューションⅡ級」(Constitution Ⅱ)
——としているのを見かけた。
*A型
NCC-1701-A (コンスティテューション級改)/アンドルー・プロバート
劇場版『スタートレック』4作目から6作目までの主役宇宙船。
3作目で破壊された、先代のⅡ型に代わり、
就航間際の同型艦ヨークタウンを改名。
末尾に「-A」(劇中では「アルファ」と呼んでいた)がつき、以来、
歴代エンプラは、アルファベットを引き継いで行くことに。
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*B型
(エクセルシオ級)/ジョン・イーブス
映画7作目『ジェネレーションズ』(1994)ただ1作のみに登場。
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映画3作目『Ⅲ/ミスター・スポックを探せ!』(1984)他に登場した、
新型艦エクセルシオを芯に、各所に追加パーツを加えたもので、
ジョン・イーブスは追加パーツをデザインしたに過ぎず、
そもそものエクセルシオの基本デザインは、ILMのビル・ジョージ。
ビル・ジョージは、
「杓子定規に仕事をこなすが、
融通の利かない日本人が、
エンタープライズを設計したら、どうなるか」
を念頭に、
わざと不格好で面白みのないデザインに仕上げたんだってさ。
(3作目DVDの特典映像で、そう言ってたよ)
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*C型
(アンバサダー級)/アンドルー・プロバート
テレビ「新スタートレック」の「亡霊戦艦エンタープライズ“C”」に登場。
C型のデザインについての、プロバート本人の弁は、こちらで。
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*D型
(ギャラクシー級)/アンドルー・プロバート
テレビ「新スタートレック」(TNG)の主役宇宙船。
D型のデザインについての、プロバート本人の弁は、こちらで。
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*E型
(ソヴァリン級)/ジョン・イーブス
映画8作目『ファーストコンタクト』(1996)
9作目『スタートレック 叛乱』(1998)
10作目『ネメシス/S.T.X』(2002)の主役宇宙船。
巨大化の一途をたどっていたエンタープライズ号だが、
E型は全長こそD型より長くても、細身で容積は減っており、
乗員に子供やクルーの家族も含まれない。
D型が豪華客船なら、
E型は純然たる戦艦。
ネットの一般普及開始が、1995年頃だったので、
E型のデザインは映画『ファーストコンタクト』公開前に、ネットに流出した。
E型のデザインについての、ジョン・イーブス本人の弁は、こちらで。
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*F型
(オデッセイ級)/アダム・イール
ゲーム「スタートレック・オンライン」に登場。
デザインは、エンプラE型とUSSヴォイジャー(イントレピッド級)をニコイチして、
ワープナセルを思いきり引き延ばしたような感じで、
2011年のデザインコンペ「未来のエンタープライズをデザインするのはキミだ」で優勝した。アダム・イール(Adam Ihle)による。
*G型
(エクリプス級)
設定すら未確定で、
F型と同じオデッセイ級や、
フェニックス(フィーニクス)級、
ノースキャロライナ級
——とする項も存在。
しかし現時点で、お見せできる「まともな」デザインは、
エクリプス級に絞られ、出発点は、2010年に公開された、ライフルビジョンの動画と推察される。
これまた、E型ソヴァリン級と、
ヴォイジャー/イントレピッド級のニコイチ風で、
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画によって、
外形や細部が異なるが、
一応、エクリプス級のデザインは、
↓こうなっている。
せっかく先代のF型が、J型の布石として踏み出したのに、
この暫定G型じゃあ、退化してやしないか?
*H型
(エンデュランス級)
とりあえず、エンデュランス級とだけは決まってるらしいが、
そのデザインは未確定。
エンデュランス級のデザインも、
↓試案にとどまる。
ところで、歴代エンプラ総集合ビジュアルの一つに、
以下のようなものがあり、
↑船種を特定できないのは、ディプロカウルスの頭部みたいな、ブーメラン型のこれだけなんだが、
ひょっとしてこれが、H型ということなのか?
↓J型の分離パーツってわけでもなさそうだし…。
*J型
(ユニバース級)/ダグ・ドレクスラー
「スタートレック:エンタープライズ」第70話「爬虫類族の攻撃」に登場する、26世紀の未来のエンタープライズ号。
NX-01で不興を買った、ダグ・ドレクスラーの面目躍如。
円盤部が銀河系を模しているような、
同心円/渦巻き状の光点の集合体で、
壮大なスケールを感じさせる。
とはいえまたしても、
基本的に第2船体の目立たない、
アキラ級と、その派生型に過ぎないNX-01の流れをくんでおり、
「やっぱり」感は拭えない。
前回紹介したビデオで、ドレクスラーは、
「たかだかテレビの1エピソードにチラ見えする宇宙船のデザインに割ける時間など、微々たるもの」
と弁明してるが、
この人、この手の「言い訳」事情が多すぎるんでは?
とにかく、本ブログでのエンプラ図鑑は、これにてひとまず終了。
※「I(アイ)型」は「Ⅰ(いち)型」に再編したため、欠番だが、
一応、インディペンデンス級I型(NCC-1701-I)の試案をご紹介。
きちんとJ型に連なるエンプラとして、まじめにデザインされている。
大判元画像はこちら。
デザイナーは、サミュエル・コワ(samuelkowal906)。
ふぅ……疲れたぜ!
もちろん、決定版などにはなりえず、
あくまで、暫定、抜粋版。
↓未確定のGやHには、以下のような諸説あるし、
実在の帆船からの詳細な歴史は、
↓この動画でお楽しみください。
やはり「I型」は、アルファベットの順番からは弾かれている!
(デザインが存在しなかったからだけかも知れないが)
え?
JJプライズは?
なんですか、それ?
おしまい。
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