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前回は、成田亨の平面最終デザインまで。
今回は実際に画面に登場した、立体最終デザインについて。
佐々木明氏による立体造形は、平面のデザイン原画の意図をじゅうぶんにくみ取りながら、
若干の成田テイストの「先鋭的すぎ」「少しブキミ」を巧みに消し去り、
堂々たるヒーロー性を見事に表現している。
↑三角耳と溝の間の,ヘンなギャップ(平面デザインでは放射線状に表現)まできちんと立体化。
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こうしてできあがったものに、当然成田氏も満足しており、かくして平面=成田亨、立体=佐々木明の最強タッグの2大傑作、ウルトラマンとウルトラセブンが、2年連続で誕生することになった。
ならべてみると、全く別のデザインなのが素晴らしい!
ただしセブンの体型は、ウルトラマンのようにスリムな七頭身とはいかず、
かなりのズングリムックリ体型。
デザイン画と並べても、このプロポーションが想定されていなかったことがわかる。
成田氏の、「上西氏の体型に合わせてデザインした」という記憶違いの思い出語りについては、こちらで。
ウルトラマンを演じた古谷敏氏は、セブンを演ずることを辞退。
殺陣(たて)が出来ることで選ばれた上西弘次(うえにしこうじ)氏は、
モロボシダン役の森次浩司氏(当時表記・身長176センチ)よりも背が低い、身長172センチだった。
身長180センチの古谷氏はアマギ隊員として顔出し出演に転じたが、セブンと同時撮影の場合は、
↓高さを調節したり、
セブンの最初のお披露目は、なぜか時代劇のセットでだった。大八車で背の高さを調整しての撮影。
↑古谷氏が奥に引っ込んだり、
↓外脇に控えたり、
↓モノクロスチルに東映マークがあしらわれているのは、第18話「空間X脱出」のブローアップ版が、1968年7月21日公開の東映まんがパレードで上映されたため。
↑時には欠席までして?、身長差をごまかした。
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「セブン」撮影終了の記念撮影では、
古谷敏は、しゃがむ気遣い。
怪獣や宇宙人の演者や着ぐるみの寸法は,当然上西氏の身長にあわせて決められたはずだが、
キングジョーだけは、明らかにセブンより背が低い。
これはこの回(「ウルトラ警備隊西へ」前・後編)だけ、セブンの演者が、後年に帰ってきたウルトラマン(ジャック)を演ずることになる、身長180センチの菊池英一(当時表記)が、代役で演じたため。
左より、黒部進(身長175センチ)、団次郎(当時表記・身長183センチ)
菊池英一(身長180センチ)、森次浩司(身長176センチ)
代役決定は急遽だったため、キングジョーはいつもどおりの寸法で作られていて,結果的にセブンよりかなり背が低くなってしまった。
※オリジナルにはないSEが追加されています。
身長差をごまかすために、撮影には工夫が凝らされたようだ。
上西氏は「帰ってきたウルトラマン」放送の1971年には、3ヶ月早い1月から放送の「宇宙猿人ゴリ」で、スペクトルマンを演じていた。
「宇宙猿人ゴリ」(第1-20話)「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」(第21-39話)「スペクトルマン」(第40-63話)。
つづく。
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