『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』IMAX
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2023/3/17 ユナイテッド・シネマ テラスモール松戸 9スクリーン Fー21
注意:本作鑑賞の助けにはならず、妨(さまた)げにしかなりませんので閲覧はご注意ください。
以前の本ブログ記事(『マンダロリアン』シーズン3チャプター19「転向」雑感)で、スター・ウォーズ シークエル三部作について、
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当然期待していたことが軒並みごっそりと裏切られて面食らうという地獄体験
ーーと位置づけたが、それでもスター・ウォーズは私の映画最大の関心事だったから、
興味関心が薄れることだけはなかった。
という文脈からも察していただけるように、『エブエブ』鑑賞には、私がIMAX鑑賞に期待する要素は微塵もなかった。
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その要素とは何かと言うと、この記事(『シャザム!~神々の怒り~』IMAX)に書いたとおり、
- 大画面に映し出されるのは美男美女
- わかりやすく単純明快なストーリー
- 抑揚と緩急に富み、無駄な繰り返しやダレ場が皆無で、テンポよく話が具体的に進み次第に盛り上がる。
- 大画面の没入感と共に、大迫力の重低音大音響の圧倒的な迫力が効果を発揮する。
『エブエブ』がどういう映画なのかざっと概略を調べると、
マルチバース概念を導入というから、
過去の同概念を導入した成功作を振り返ってみよう。
そもそものさわりは、
たしか『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で、
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その後の
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)
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アメリカ本国公開2021/12/17
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日本公開2022/1/7
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)
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あたりまでは、この概念の導入に充分な根拠があり、
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になると、
「MCUの常連なら、もうマルチバース概念は暗黙の了解でしょ」とばかりに、
その説明はほとんどなくなった。
マルチバースと類似概念は、以前ならパラレルワールド、
もしくは映画でよく観られたのは、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ
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『ターミネーター』シリーズの
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タイムパラドックスものだった。
それまでの生活空間にいたキャラが、
新世界/異世界にも呼応するという手法に限れば、
元をたどれば『オズの魔法使い』(1939)に行き着くだろう。
なんでこの例を出したかと言えば、どうやら『エブエブ』の製作陣はマルチバース概念をちっとも理解しておらず、
ただ単にデタラメ連発でしっちゃかめっちゃかにやる方便にしただけだから。
例えば『エブエブ』の途中描写で、主要キャラの額に子供のお菓子のオマケみたいな、第3の目があるんだが、
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これは『マルチバース・オブ・マッドネス』のドクター・ストレンジが元ネタなわけで、
あくまでもこのキャラだけの特質であり、マルチバースでは誰もが三つ目になるはずないんだから、
いかに『エブエブ』スタッフが、マルチバース概念を無理解かを端的に示していよう。
こんなのがアカデミー賞総なめって、
これだったら『フェイブルマンズ』の方がどんだけマシだったか…。
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まあ昨今のアカデミー賞受賞作なんて、『ハートロッカー』(2008)の頃から眉唾だから、
20世紀に受賞したような作品はなるべく避けて、
以前なら顧みられなかった対象に日の目を浴びせよう、という動きにはなっているから、
自分が感心しない作品が受賞するんだろうなと予想はできたが。
アカデミー賞はちょうど日本のM-1グランプリに通じるところがあって、
その年の受賞者にはその年だけの勢いや流れがあって、
1年前でも1年先でも、その人の受賞はあり得ない。
なのでアカデミー賞受賞作が必ずしも良作にあらずを証明する以上に『エブエブ』の価値や意義もありませんから、
そこらへんを覚悟のうえでご覧ください。
IMAXで観る価値は全くありません!