映画 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』吹替版【後編】
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この記事(『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』吹替版【前編】)の続き。
まずは前回の記事にいただいたコメント。
hitac
かつての同胞を殺すことに何の躊躇も葛藤も表現されてない
だが、その幸せは長くは続かなかった。ジェイク達の幸せを破壊するが如く人類が再びパンドラに来訪する。それによってナヴィの生活は破壊され、オマティカヤ族の戦士であり、トゥルーク・マクトであるジェイクは再び人類の武器を手に取りゲリラ戦に身を投じることになる。ダイアホースやマウンテン・バンシーに乗って強襲を仕掛けては人類から銃火器を奪い取り、抗戦するナヴィたちに対し、自分がいるから人類に狙われると考えたジェイクは家族と共にオマティカヤ族の下を去る決断をする。
ーーという筋立てなのに、わざわざ「自分は元は地球の海兵隊員だったから、相手を殺すのに気が引ける」心理状態を盛り込む方が不自然じゃないでしょか?
岡田斗司夫氏はなにしろバツグンに頭はいいので、彼の話を聞いてりゃ正論に聞こえますけど、
- 「映画秘宝」にせよ町山智浩にせよ柳下毅一郎にせよ岡田斗司夫のYouTube動画にせよ、映画評論や分析は映画があってこそだし、作品は後世まで残っても批評は一過性の消えもので後まで残らない。そこらへんをわきまえて映画へのリスペクトがあってしかるべきだし、主従関係の逆転はあり得ないことをわきまえるべきだが、そこをすっかり勘違いしているところが嘆かわしい。
- 映画人がコツコツと作り上げた映画を、口から出まかせのしゃべくりだけで良否を断じ、映画作品そのものよりも自分の動画を優位に立たせる人が本当に正しいのか。これが元クリエイターだった人のやることか?結局はどれも個人チャンネルの再生数を上げるためのエサでしかなく、映画界の質の向上にはなんら寄与しない。
- 名批評家が名作映画を生み出せるわけではない。お笑いコンビかもめんたるの岩崎う大は、Youtubeやnoteでは『キングオブコント』『M-1グランプリ』『R-1グランプリ』『THE W』などの賞レースのネタ批評をし、昨今、高度化しているお笑いの伝わりにくい部分を理論的に補填し視聴者に伝えるという”芸人を批評する芸人”という稀有な存在となっている。しかし2022年の『M-1グランプリ』ではかもめんたるは敗者復活戦を勝ち抜けず、名批評家必ずしも名パフォーマー/エンターテイナーにあらずを実証している。またデビュー作『激怒 RAGEAHOLIC』が高評価好成績だった高橋ヨシキ氏でさえも、2022年のベスト作品には自作を入れはせず、本人は遠慮もあるだろうが同じ動画配信の仲間でもさすがにそこまでは推さなかった。
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- 今後いくら待っても岡田氏は後出しジャンケンしかしないから、「それほど鋭く映画を見抜いているなら、ぜひご自身で映画を作って見せてほしい」と期待しても無駄である。
- 失敗作を見つけるとたちまち「どうしてこうなった」ともっともらしい分析動画が横行するが、作り手は失敗作をわざと作ろうと思ってなどいないから「なるべくしてそうなっている」。
- 公正な評価とは、達成できた点をまずは認め、至らない点や不具合、いわゆるツッコミどころによる値踏みや減点はその次なはず。
『ターミネーター』(1984)設定の一部について、1963年のテレビドラマ『アウター・リミッツ』のハーラン・エリスンが脚本を担当した2つのエピソード(第33話「38世紀から来た兵士」、第37話「ガラスの手を持つ男」)から剽窃(ひょうせつ)したものである、との訴えがエリスン側から起こされた。結局、キャメロンは80万ドルを支払い、ビデオ化以降のエンドクレジットに「Acknowledgement to the works of HARLAN ELLISON」(ハーラン・エリスンの作品に謝辞)と追加することを条件に和解した。
- 「38世紀から来た男」
- 未来から戦いしか知らない男がタイムスリップしてきて、愛や平和といった未来では存在しない感情や常識に触れていくことで、少しずつ人として変化していくストーリー。
- 「ガラスの手を持つ男」
- 高層ビルの中で、なぜか異星人に狙われるガラス製の手をもつ男が、奪われた指(実は指は記憶回路である)を一つずつ取り戻していく。それにより、自身が背負うことになった重大な使命を思いだすというストーリー。
- 恒星間航行用の宇宙船は、海上の船舶のような重力下の階段状フロア構造のはずがない
- 別の惑星の大気が、マスク越しでなく生身で吸えるほど都合が良くはなかろう
- 異種異星人間の交流には、言語、文化、文明の違いだけでなく、サイズの不釣り合い(身長差)だってあるはず
- 「氷の惑星」「砂漠惑星」と惑星ごとに気候が限定されるはずなく、一つの惑星にも森あり海ありと多様なはず
- 三部作でまとめるのではなく、取り上げたテーマを存分に語り尽くすには五部作が必要
- 陸戦パワードスーツの形態と、水中メカの形態は根本的に異なるべきで、『機動戦士ガンダム』のモビルスーツは思慮に欠けまくり
- 『スタートレックIV 故郷への長い道』(1986)以来36年ぶりに、海棲哺乳類の生存権(人権ならぬ鯨権/トゥルクン権?)もまた人間同様に侵されるべきではないことをしっかり盛り込もう
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ボクはディノスシネマズ苫小牧で「アバター」の13年ぶりの続編を楽しみにして行ったのですが・・・、
「本編の一部に画面が点滅するシーンがある」との注意喚起文を見て、泣く泣く「Dr.コトー診療所」に差し替えました(愕)。
「バベル」(2007年)や「スカイウォーカーの夜明け」の時もそうでしたが、
こうした話題作が問題シーンだけで興行収入を低下させるのは・・・(情)。
主人公が「侵略している側」の人間にもかかわらず、
かつての同胞を殺すことに何の躊躇も葛藤も表現されてない事なんで
それは妥当な批判ではないかと思いますが
そのうち描くのかもしれないですが、5部作の2作目にしては先を見据えたと思われる伏線がないのも気になります