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SHOGAKUKAN HERO LIBRARY概説

SHOGAKUKAN HERO LIBRARY概説

 

この記事(「トリガー超全集」沈黙の理由)に、

常連の白井美也子さんから、

以下のコメントをいただいた。

 

白井美也子

 

>「トリガー超全集」
>SHOGAKUKAN HERO LIBRARY 
ウルトラマンA(エース)1972ー73 
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に続く、
ウルトラマンT(タロウ)1973ー74

いやー、限定販売の豪華特装版BOXは、ひょっとしたら出るかもしれませんが、
それに「タロウ写真集」が付属することはないと思いますよ。

「Z超全集 特装版」に
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エース写真集が企画された動機は、『Z』TV本編第19話にエース兄さんがゲスト出演して、ゼットの名付け親であるという関係性が明らかにされたためでしょう。
 
それに比べて、トリガーとタロウは(今のところ)接点が無い。主役ウルトラマンと、何らか繋がりがある人でなければ、超全集に付属される道理がありません。

関係性から言えば、タロウは「タイガ超全集」になら、付属されてもよかったはずですが(実の親子であり、劇場版に客演もした)、実現しなかった理由として推測されることは、
  • 商業的には、タロウ関係の商品は、付属品にしなくても単独で十分に売れると目される
  • 大がかりな特装版企画自体が、『Z』メイン監督の田口清隆氏のヲタク的ノリによる発想だから、他の監督ではやらない
こう申しますと、エース兄さん単独では写真集を出せないように聞こえますが、私はエース兄さんを貶(おとし)める意図は全くなくむしろ自分の時代のウルトラマンとして好きですけれど、
客観的にみれば、過去のウルトラマンで人気上位なのは、初代マン、セブン、タロウ、ティガ、ゼロ あたりであって、
それに及ばないエースにとっては、『ゼット』への客演は、光が当たる貴重な機会であったと思います。(エースは周年記念がセブンとかぶるのが不憫)

その意味では、トリガーに縁がある人は ティガ でしょうが、
ティガも写真集等を出すなら単独で出せばよいので、多分、超全集に付属はしないでしょう。
 
——とまあ、いつもながらのキメの細かな読み込みと、
白井さんならではのスルドイ分析力が発揮されています。
 
でもって、いつも白井さんのコメントのおかげで、
本ブログ記事も、私の書きっぱなしで終わってしまわず、
私も勉強になって大歓迎ですし、
わざわざ些細な見解の相違をあげつらうこともない……とは思うんですが。
 
ちなみに白井さんは、
SHOGAKUKAN HERO LIBRARYについては、
お読みいただけましたでしょうか?
 
他の方々のためにも別の言葉で記事を要約しますと、
小学館の「超全集」は、必ず発売分の売り切れ後に中古市場で高騰。
 
しかしAmazonや転売屋などの中間業者が潤うだけで、
出版元の小学館の利益とはならず、
やむを得ず事後策として、電子版を紙の本発売の数年後にくり返していた。
 
さてさて、小学館の児童誌とウルトラ/円谷作品の連携は、
1971年の「帰ってきたウルトラマン」からで、
 
 
1966年の「Q」
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「マン」
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67年の「セブン」
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までの雑誌掲載権が、
講談社に独占されていた悔しさがくり返されないように、
円谷作品の掲載権をほぼもれなく取得。
例外は「トリプルファイター」(1972)が古巣の講談社に戻った?くらいで、
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この円谷作品の小学館寡占状態は、
1974年の「ウルトラマンレオ」まで続いた。
1979年の「ザ☆ウルトラマン」からは、
講談社と小学館の両社で掲載権を持ち合うようになり、
それが現代まで受け継がれているが、
「アンドロメロス」(1983)は誕生の経緯からも小学館に、
 
「ウルトラマンネオス」(1995・2000)は講談社に掲載権が別れた。
 
※他にもあるかもですが、抜けはご容赦下さい。
 
小学館は、とにかく円谷/ウルトラとの連携の好先例として講談社があり、
同社は特写カメラマンとして大島康嗣氏を円谷プロに派遣し、
本社の資料写真とは異なる、講談社独自の写真資料を蓄積していることに注目。
 
特に小学館は、1キャラ1タイトルの掲載権を取得すれば、
たった一誌で済むはずはなく、
  1. よいこ
  2. 幼稚園
  3. 小学一年生
  4. 小学二年生
  5. 小学三年生
  6. 小学四年生
  7. 小学五年生
  8. 小学六年生
——と、都合8誌もあったため、
小学館から特写カメラマンを、各作品の特撮ステージに派遣する体制が整えられた。
 
 
この体制は、
1971年の「帰ってきたウルトラマン」「ミラーマン」では未整備で、
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きんきゅう
「ウルトラマンA(エース)」や
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「ジャンボーグA」の
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1972〜1973年に確立された。
 
さてさて、
SHOGAKUKAN HERO LIBRARYが、
2021年7月1日発売の「Z完全超全集 ストレイジBOX」に付属の「ウルトラマンA 1972-73」から始まり、
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単巻発売の第一弾が「ジャンボーグA 1973」だったのは、
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あくまでも発行/販売する小学館側の都合であって、
抱き合わせされる作品タイトルの都合では全くない。
 
小学館の社内で、秘蔵の特写が大量に見つかり、
50年の時を経て公開の機会をうかがった。
 
横190mm×縦135mmという横長でオールカラー260ページと言う体裁と、
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単巻発売の場合、4800円と言う高価格商売を軌道に乗せるには、
まずはこのシリーズがどういうものかを認知してもらわねばならず、
それなら豪華特装・完全受注限定版ならではの売り込み要素決定版アイテム
(マニアやファンが、「どうしようかなあ、高いからなあ…」と購入を躊躇する背中を押す役目)として、
SHOGAKUKAN HERO LIBRARY紹介を兼ねてウルトラの第一弾「エース」を、受注販売第一弾の「Z超全集」に付属させただけのこと。
 
だからつまり、
  • エース写真集が企画された動機は、『Z』TV本編第19話にエース兄さんがゲスト出演して、ゼットの名付け親であるという関係性が明らかにされたためでしょう。
——というわけでは全くなく、
「トリガー超全集特装版」に「タロウ 1973-74」が付属すると予想したのは、
  • 特装版ならではの特典としてファンやマニアに訴求するのに十分で、「エース」に次ぐにふさわしく、
  • 単巻発売の予定が「ジャンボーグA」の後は「レオ」と「80」が予告されているが、なぜか「タロウ」が抜けている
———からでしかないという、あくまでも出版社側の都合に過ぎないわけです。
 
そうなると、
  • トリガーとタロウは(今のところ)接点が無い。主役ウルトラマンと、何らか繋がりがある人でなければ、超全集に付属される道理がありません。
  • 関係性から言えば、タロウは「タイガ超全集」になら、付属されてもよかったはず(実の親子であり、劇場版に客演もした)
  • 商業的には、タロウ関係の商品は、付属品にしなくても単独で十分に売れると目される
  • 大がかりな特装版企画自体が、『Z』メイン監督の田口清隆氏のヲタク的乗りによる発想だから、他の監督ではやらない
等々の、おもに現在のウルトラマン制作側からの都合に基づく御指摘は、私の予想した要素とはあてはまらないため、
納得、賛同には至らないのが正直なところです。
 
いや、でも、わかりませんよ。
とにかく私の予想はことごとく外れまくるし、

あくまでも個人の予想であり、

ハズレたらごめんね。

と書き添えてもいましたから。

 
——などと字数を尽くして、ネチネチとマジレスしてしまうと、
呆れられてコメントが来にくくなるかも知れませんが、
白井さんの同じ記事へのもう一つのコメント、
 
白井美也子
 
>ニュージェネヒーロー間の“つなぎ番組”
確かに、『ウルクロZ ヒーローズ・オデッセイ』(2021年)は
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私も興味が持てず、あまり見ませんでした。
その理由は、不自然な肖像カット編集もさることながら、個人的には、解説部分に寸劇が無かったことです。
第18話~第19話でゼロとゼットの掛け合いがあったくらいで、あとはゼロが一人でしゃべるだけで、解説内容も今まで聞いた話ばかりで、裏話的な目新しい話は無かったので。

『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』(2019年)では
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ブースカとペガがウルトラマン作品を専門に上映する劇場を経営していたり、
『ウルトラマン クロニクル ZERO&GEED』(2021年)では、
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ビヨンド学園でゼロが教師役、ジードと星人たちが学生役となって学ぶという、「枠組み」の趣向が良かった。
『ウルクロZ ヒーローズ・オデッセイ』に寸劇が無かったのは、諸事情で企画の方向性に急遽手直しがあったためかもしれません。何となく、番組全体が場当たり的というか、急拵(ごしら)え感がありました。

『ウルトラマン クロニクルD』では
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昨年の反省に立って、「枠組み」を復活し、マルゥル念願のちゃぶ台付き木造住宅にて、デバンと掛け合い漫才をするようなので、その部分は楽しみです。
 
構成・脚本の皐月彩(さつき あや)さんは、『R/B(ルーブ)』第17話ハロウィン回、『タイガ』第5話ピリカと葵のおサボり同盟、第23話ゼロvs偽ベリアル回 を書いた人です。
 
——については、まさに私がまとめなければならなかった総括を、
より綿密に仕上げてくださったわけで、
ひたすら感謝感激アメアラレ。
 
本日(2022/2/12)放送の第3話「帰ってきた!ハネジロー」は、
「ダイナ」の再放送にしては画面比率がスタンダード(縦3:横4)ではなく、
画面両脇に補助映像が足されることなく、終始ビスタサイズだったので、
「天地(上下)を切ったにしては、映像のケラれ(欠落)が少ないなあ」と怪しんでいた。
 
テレビ番組『ウルトラマンダイナ』の番外編として、2001年2月25日に発売されたオリジナルビデオだそうで、
当初からビスタ比率だったらしい。
 
 
——と最後は話題を逸らせてごまかしたが、
白井さんにおかれましてはどうか愛想を尽かさずに、
これからもコメント補完でおつきあいを続けて下さいますように!
 
…手遅れでしょうか…。

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