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『アベンジャーズ/エンドゲーム』ネタバレビュー【前篇】

『アベンジャーズ/エンドゲーム』ネタバレビュー【前篇】

 

公開中の『アベンジャーズ/エンドゲーム』の完全ネタバレですので、

本編鑑賞後にお読み下さい。

 

この記事(アベンジャーズ/エンドゲーム IMAX 3D)で、

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上映中に、

「この映画に文句をつけるヤツって、どういう人で、何に文句を言うの?」

と感じた。

 

両者を分ける決定的な差違は、

「わかっているか、いないか」だと思い、

これが全ての判断基準になりうるだろう。

 

と書き、

またこの記事(わかってる人のヤマト作例)で、

 

Yahoo!映画レビューで、

『エンドゲーム』に☆1つ評価の人って、

『宇宙戦艦ヤマト2202』に☆5つ評価を与える人ぐらい、

つくづく「わかってないなあ」と感じるわけですよ。

 

——と書いたので、

今回はそこらへんから掘り下げると、

『エンドゲーム』は、

なるべくしてそうなっているために、

あえて物語の論理的整合性がないがしろにされていること

を特筆したい。

 

これも以前に、

 

180分の長さをまったく感じさせず、

何よりもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)を信じて、

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通算21作もの前既公開作

すなわち、

『アイアンマン』(2008)から

『キャプテン・マーベル』(2019)まで、

につきあい続けてきた観客を裏切らず、

同時に作り続けてきた制作側や俳優陣もねぎらっている。

 

——とも書いたが、

MCUの総22作につきあい続けた観客と、

出演した俳優陣が全員報われることを第一義にドラマが構築され、

そのために辻褄が合わなくなっている部分がある。

 

だがそういう矛盾を持ってしてたちまち、

「くだらない駄作」と☆1つ評価なんて、

『ボヘミアン・ラプソディ』が、

 

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この決戦ギャグも使えなくなってしまう。このように『エンドゲーム』では、
ファンサービスで用意した随所の小ネタを生かすため、
辻褄合わせが犠牲になっている箇所がたくさんある。
 
たとえば、
インフィニティ・ストーンが6つ揃えば事態は解決に一気に進むが、
それがあっさり進んじゃ面白くないんで妨害が入る。
 
バナー/ハルクの全員復帰の指パッチンたちまち、
サノス2014一味の宇宙船が飛来し、
アベンジャーズ本部2023にミサイル攻撃を浴びせる。
 
サノスはどうやって自分の宇宙船を、
2014年から2023年に時間移動させたのかは劇中で説明がない。
 
ネビュラ2014がサイボーグのため同期をはかってネビュラ2023から手に入れた1本のピム粒子から、
エボニー・マウが全軍をタイムトラベルできる分量まで量産したんだそうですが…。
キャプテン・マーベルの去就同様、
サプライズ用件なため、その経緯は劇中でほのめかされもしません。
 
それ以外にも、事態解決後にピーター・パーカーは親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)と高校で再会しますが、
ピーターが姿を消した『インフィニティ・ウォー』の2018年ではなく、
5年後の2023年なのに、ふたりともまだ高校生なわけ?
 
これについては、ピーターの学友はもれなく消されたと考えるべきで、
そこが『ファー・フロム・ホーム』にもつながっていくらしいが、

それはいくらなんでも都合がよすぎはしないか?
 
もちろん、これらの不都合や矛盾を、
「きちんと説明がつき、ちゃんと辻褄が合っている」とする人たちもいる。
 


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