Quantcast
Channel: アディクトリポート
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2735

期待と予想に見事に応えた『search サーチ』

$
0
0

『search サーチ』

2018/11/19 TOHOシネマズ新宿 スクリーン11 C-8

 

パソコンの画面内だけで展開する映画

という触れ込みで、

日常生活の大半をパソコンと向き合って過ごしている自分としては、

たいへん興味を惹く内容だったので、

公開を楽しみにしていた。

 

10/26からは3週も経ってしまい、

他の用事と併せてようやく鑑賞。

 

同じ日に3本ハシゴした映画の一本目でもあり、

気合いは満点。

 

でもって感想はと申しますと、

いたって満足。

 

全編にのめりこみ、

まったく眠くならずに見通しました。

 

それに比べて、3本目の、

2016年公開作ながら今さら初見だった、

ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』は……。

 

 

なにしろ、

『search サーチ』には、たいへん見事にハメられました。

 

では順を追って説明しましょう。

 

意図的に抵抗心を煽られる。

 

 

予告編ではMacの起動画面から始まるが、

本編で最初に映し出される画面はWindowsで、

しかもかなりの旧式のデスクトップでげんなり。

 

 

さらに主演の家族がアジア系で、

名前からはルーツが伝わらないので、

中国人なのか韓国人なのか日本人なのか、

あるいはタイやベトナム、シンガポールなどの東南アジア系かもわからない。

 

アメリカの映画市場は白人と黒人の観客に占められ、

つまりはこの映画の観客の大半が、

「自分とは違う」と違和感をおぼえ、

それが作品にのめり込むのを防ぐ壁となって立ちふさがる。

 

 

細部まで非常によく練られて貫いた入魂作

 

この違和感は他にも巧妙に仕組まれ、

たとえばずっとパソコン画面内で展開するストーリーなら、

真に迫った絶好の視聴環境はパソコンなはずで、

あえて映画館で観るべきなのかまで違和感に含まれる。

 

 

実際、しばらくは主役といっしょにパソコンをながめている体(てい)だったり、

装備したカメラに写った映像の表示が続くが、

さすがに普通の映画みたいな、

開放された野外映像に切り替えて欲しいと考えた頃、

それがニュース映像を切り取った形で示されると、

よく考えたよな、

と感心した。

 

このように、企画が単なる安直な思いつきで途中で頓挫してしまわず、

最後まで一度決めた方針を貫き通すので、

いつのまにか展開に引きこまれ、

当初は感じていた違和感もどこへやら、

主役家族を応援している自分に気づいた。

 

字幕翻訳は中沢志乃という、

初めて見かけた方だったが、

フェロー・アカデミーという機関の、講師・修了生・受講生

なんだとか。

 

怒濤の文字表示から選んで字幕にするのも一苦労で、

よくぞやったと称賛するが、

マーゴットは、

今年5/13になくなった

マーゴット・キダーでも同様だが、

本当はマーゴと呼び、語末のtは発声しない。

 

スーパーマン 劇場版  4K ULTRA HD&ブルーレイセット (2枚組) [Blu-ray]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント (2019-02-06)
売り上げランキング: 2,204

 

また、Macの終了で、英字表記の音表記で

「シャットダウン」

と出るけど、

Macの日本語表記では

「システム終了...」

なんですが。

 

もっとも私のMacは、9/25にアップデートされた最新OS Mojave(モハーベ)の,

対象機種から漏れたため、

最新OSから「シャットダウン」表示なのかも知れませんが。

 

是が非にも、

とまでは申しませんが、

お時間にご都合がつけば、

見ても損はない映画です。

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2735

Trending Articles