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ウルフガイ邂逅・生賴範義展〈その2〉

本ブログ開始以来、

空前の「いいね!」数(85)をもらった、

この記事(奇跡の軌跡「生賴範義 展 THE ILLUSTRATOR」in 上野の森美術館〈その1〉 )の第2回。

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鑑賞日 2018/1/7

 

本ブログで生頼(賴)範義を最初に取りあげたのは、

『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(1980)

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posuta

から30年後の、

2010年だった。

 

当時はネットで

おうらいのりよし

と打ち込んでも、

の文字違いもあって、

正しい漢字=大範義が出ず、

「生きる」「頼り」「模範」「正義」

と面倒くさいことを繰り返していた。

 

亡くなられて初めて、

らい

ではなく、

らい

と知り、

その頃には「おらいのりよし」でも、

正しい漢字がネットで示されるようになっていた。

 

範義氏のご子息(長男)、

↓生賴(生頼)太郎氏(左)の名前は、

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Twitterでは

オーライタロー

となっているが、

本当にふりがなも、

らいたろ

ではなく、

らいたろ

なのかも知れない。

※根拠はありません。

 

画家や音楽家の子供が同業に就くことはよくあり、

渡辺宙明(ちゅうめい/みちあき=本名)

の息子、

渡辺俊幸

とか、

宮川泰(みやがわ ひろし)の息子、

宮川彬良(みやがわ あきら)とか。

 

画家だと、テンペラ画の大家、

アンドリュー・ワイエスは、

父のニューウェル・コンヴァース・ ワイエスは挿絵画家、

息子のジェミーも画家で、

親子三代の合同展を世田谷美術館で見たことがある。

(1988)

 

とにかく生賴範義の漢字名だけでなく、

作品画像も、

2010年から今日まで状況が飛躍的に好転、

ネットに広く普及するようになり、

SW関連でも、むかしほど入手に苦労しなくなった。

 

その理由は皆様ご察しの通り、

生賴範義展の開催である。

 

生頼氏のSWのイラストが初掲載された、
「決定版スペースSF映画の本」の、

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koreda

折り込みイラストには、

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ひろい

↑本当の色調はこうなんだろうが↓

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くちえ

画像処理で、

↓この色調もよく見かける。

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下絵があり、その時点で完成度が高かったことに驚いた。

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この下絵の画像は、AbemaTVの「原宿アベニュー」2018/1/13放送分より。

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生賴氏の場合に限れば、

下絵は下絵のレベルをはるかに超えて、ほぼ完成作品になっており、

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kannpufu

それだけに本採用版は、

下絵を必ず超えるクオリティになっている。

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jjjj

下絵ではバウンティ・ハンターの群れに、ストームトルーパーがまぎれこんでいるが、

最終版では除外されている。

 

幅広い作品歴を持つ生頼氏だから、

当然、人によって作品との出会いは異なる。

 

私の場合は、

初認識はたしか、

中学生時代に平井和正の「ウルフガイ」シリーズだった。

 

いや、あくまでも「認識したのは」で、

池上遼一の「スパイダーマン」(月刊別冊少年マガジン1970年1月号 - 1971年9月号)とか、

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でか

朝日ソノラマのコミックスは最初の単行本で、1976年発行。全8巻。

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ぜんかん

8巻全て、同じ絵柄の表紙です。

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はっかん

講談社の少年誌の表紙とかで、

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1969年には、永井豪の「魔王ダンテ」

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1970年には「謎の円盤UFO」を手がけている。

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校舎の片隅に落ちていた、

祥伝社ノン・ノベル版の「狼は泣かず」から、

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ハヤカワSF文庫の「狼の紋章(エンブレム)」

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「狼の怨歌」

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「狼男だよ」

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初期作品のためふるわず、

↓後年に似た構図で描き直している。

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スターログの表紙用イラスト

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「狼よ、故郷を見よ」

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「リオの狼男」

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「人狼地獄篇」

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等々をチマチマと買い集め、

表紙をながめまわした。

 

上野の森美術展では、

「狼の紋章」と

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「狼の怨歌」の原画が展示されていたが、

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文庫の表紙用でもあってサイズは小さく、

イラストというより細密画だった。

 

同じ小説を転載した

祥伝社ノン・ノベル版

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角川文庫版

(表紙絵は加藤直之=※3度目の生頼氏起用を回避か

——が同時期に流通していたことについては、

平井和正氏が、

「絶版でもないのに書店に並ばないハヤカワの体制は…」

と角川版でぼやいていた。

 

「平井和正のウルフガイ、面白いよ」

と、中学で同じ部活のヤマナカ君、

そう、足の人差し指が親指より短い劣性遺伝の人(笑)に話したら、

「大藪春彦の方が本格派だよ」

と言われたが、

表紙が生頼範義じゃないので遠慮した。

 

平井和正作品は、

出版社が異なっても、

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表紙絵は基本的にいつも生頼範義だった。

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2015年1月17日、

急性心不全により神奈川県鎌倉市の病院において76歳で死去した

平井氏が

「8(エイト)マン」や、

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平井和正 桑田次郎
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トラウマ漫画「デスハンター

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(小説「死霊狩り」の前身)の原作者だったとは、

ずいぶん後に知った。

 

桑田 次郎 平井 和正
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このペースで思い出語りをしてると、

いつまでも終わらないので、

次回の〈その3〉で終える予定です。


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