これ(キミもMay J.と握手!〈その2〉)の続き。
※今回も、表題の「握手」にまでは到底行き着きませんので、あらかじめお断りしておきます。
引き続き、曲目の解説です。
前回触れた曲は省略(赤字表記)し、CDのみ収録曲を中心に。
1.「Precious」
2.「島唄」
3.「渚」
オリジナルのスピッツとは、テンポも曲調も全く違う。
歌詞の内容がしんみり伝わって来て、ナイス!
4.「First Love」
5.「LIFE」
オリジナルはキマグレン。
このブログのために、初めて原曲にあたりましたが、
落ち着きなく、上滑りな印象しか受けず、
さっぱり感心しなかった。
May J.がカヴァーしなかったら、一生聴かなかったであろう。
6.「夏祭り」
原曲はJITTERIN'JINN(ジッタリンジン)だが、
JITTERIN' JINN
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ひたすらにぎやかなだけの原曲を、テンポを落としてジャズ調に、くつろいだように歌いあげている。
原曲同様に、脳ミソが沸騰したみたいに歌ったら、それはもう、May J.じゃないしね。
7.「波乗りジョニー」
このアルバム全曲中、一番気に入りました。
ですので、少しばかり「語らせて」いただきます。
※以下、パープル表示部分は、桑田佳祐氏とサザンオールスターズのファンの方々には危険成分を含んでいるため、無用な衝突を避けるため、該当される方はお読み飛ばし下さい。
また、あくまでも「個人の感想」ですので、この部分への抗議は受け付けておりません。
打ち明けますが、私は桑田佳祐とサザンの曲を、一つも良いと思ったことがありません。
ザ・ベストテンで初めて見かけた、いかにもナンパ大学生らしい、コミックバンド風の立ち振る舞いと、桑田のダミ声の、乱暴でゴミでもぶちまけるみたいな、下品でラリった歌い方。
メロディ主導で、間を埋めるだけの歌詞は、まったく無意味な語句の羅列。
この印象がずっと尾を引いたまま、「ふぞろいの林檎たち」の「愛しのエリー」にも、まるで入れ込めず。
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また私は
極度な面食いなため、52歳のいまだに独身
ということからも察していただけるように、
原由子さんを、どうしても好きになれません。
蚊の羽音みたいな、彼女の歌声も大キライです。
桑田というヒット商品に「つるんでる」だけで、個人の存在価値や意義が見いだせない、サザンの他の「おもんない(=面白さも人間的魅力もゼロの)」口ひげのメンバーに関しても、(さしずめジブリの鈴木プロデューサーのように)いつまでもたかり続けて良いわけねえだろ!と常日頃から思ってたので、「サザン活動休止」のニュースは当然と受け止め、最近の活動再開の報には、忸怩(じくじ)たる思いを抱いております。
話は前後しますが、桑田佳祐の作曲家としての才能に気づいたのは、
槇原敬之の「ミス・ブランニューデイ」のカバー(下の方に試聴枠あり)でした。
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とてもよかった!
「ミス・ブランニューデイ」が、
こんなに良い曲だったなんて!
また本田美奈子さんの「クラウディア」のたった1曲「白い恋人達」だけを聴いても、
これまたよかった!
「白い恋人達」が、
こんなに良い曲だったなんて!
そして今回の、
May J.の「波乗りジョニー」も、
たいへんよかった!
思うに桑田佳祐は、自分で歌って、自分の曲の価値を下げてるんじゃないでしょうか。
作曲家としては天才だと思い直しているところです。
8.「白い雲のように」with クリス・ハート
9.「secret base~君がくれたもの~」
ZONE(ゾーン)ですよ!
今回のカヴァーが、レゲエ調でオリジナルの原形をとどめていないのは、
*オリジナルが、すでに名曲
*パフォーマーは子供(少女・ティーン)なことにこそ意義と価値がある
----ので、正面衝突のガチゲンカを避けたんでは?
なにより25歳のMay J.が、ヘンに老成せず、子供時代の思い出に向き合う(あえて子供の歌を選ぶ)ところがポイント。
10.「少年時代」
井上陽水の原曲と、どこまで同じく、どこまで変えるかに挑戦。
アカペラ(楽器伴奏なしでボーカルのみ)、
ハモりまで全てMay J.本人の、計24多重録音!
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と、書くのはカンタンだが、それを知るまで、単にコーラスを雇ったんだと思ってた。
男性にしか聞こえない声も混じってる。
「言うは易く行うは難し」
こんなことができる歌手が、果たして何人いるのか?
でもって、ここまで書いて、ふと気がついた。
1.「Precious」にも、
3.「渚」にも、
4.「First Love」にも、
5.「LIFE」にも、
7.「波乗りジョニー」にも、
9.「secret base~君がくれたもの~」にも、
ハモりコーラスが入ってるが、もしや…。
あわててライナーノーツを見たら、ボーカルのクレジットは、May J.(と、「白い雲のように」をハモったクリス・ハート)以外は、どのページにも見あたらない。
8.「夏祭り」には、一部男性の合いの手がカブるが、これはボーカルと同録されたギター担当の、 設楽博臣(したら・ひろおみ)の声。
…ということは、このアルバムのハモりコーラスは、(クリス・ハートの1曲をのぞいて)全部、メイジェイが一人で録り重ねていったもの!
ふつうレコーディングって、何度も重ねたテイクから、部分的なつまみ食いを寄せ集め、いわゆる「いいとこ取り」をするのが当たり前なのに、メイジェイは、「Precious」について自分でここでも書いてるように、
レコーディングはライブの時のように一曲を通して止めずに歌ったけど、なかなか納得の行くテイクが録れなくて何度も何度も何度も妥協せずに歌い続けました。
ほぼ全曲、フルコーラスからベストを選んでいるらしい。
さらにそのベストパフォーマンスを幹に、
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後からコツコツ別録りした、ハモりの枝葉を重ねて行くって…
「通常のレコーディング」(として一般プロ歌手が認識しているもの)に比べて、どんだけ手間がかかってんだか!
そもそも地声が篠原涼子の若干入った鼻声なのに、ハモりコーラスは完全にその地声を消して、引き立て役に徹してる。
でもってそのことを、「少年時代」の24段重ね以外は、(自身のブログでさえも)公表すらしない奥ゆかしさ。
これに気づいて、あらためてアルバムを聴き直して、大笑いしてしまいました!
一つは、とてつもないことが、あまりにもさりげなく行われていることに気がついて。
もう一つは、「このコーラス、誰やねん?」と、漠然と浮かんでいた疑問に、思いがけず答えがもたらされたことで。
まさに「奇跡の1枚」(ロンハーとは別の意味で)といえましょう。
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メイジェイは人類の財産、地球の至宝です!
11.「ハナミズキ」
12.“I DREAMED A DREAM”
言わずと知れた、スーザン・ボイルを表舞台にのし上げたこの曲。
アン・ハサウェイ、
岩崎宏美の舞台版、日本語歌詞「夢破れて」
華原朋美のカヴァー
等、ホンモノの歌手ならば、歌いこなせることを世に示したいと思うものだが、
意外やMay J.は、以下のように、最初から自分で名乗り出たわけではなかったらしい。
「お願いランキング」で初めて歌って、「関ジャニの仕分け∞」ではリン・ユーチュンさんと対決した時にも歌いました。
去年映画(『レ・ミゼラブル』)を見に行った時に、アン・ハサウェイさんが歌っているのを聞いて感動!
本当に難しい曲だから、自分には向いてないと思っていました。
でも、番組で歌わせて頂いて、何度も曲を聴いて覚え、たくさん練習しました。
邦題は「夢やぶれて」。夢と現実の差を知って、希望を失ってしまった感情が溢れ出す歌詞になっています。
実はこの曲のレコーディングが、このアルバム最後のレコーディングだったんです!
渾身・圧巻・気迫・落涙のパフォーマンスですよ。
個人的には、オリジナルの英語歌詞で歌い切るのも、マルチリンガルなメイジェイならではと感じました。
まだまだまだ続けられるが、詰め込みすぎるのはMay J.の偉業に対して失礼なので、今日はここまで。
明日の記事はまだ未定です。