今日の記事を読めば、あなたも紹介している製品(玩具)について、世界一詳しくなれますよ!
なりたいかどうかは別にして。
今回はこれの続きで、amtの映画版エンプラのキットが、なぜ撮影用のモデル(もしくはブループリント)と、形状や細部が異なるのかについて。
(上)撮影用のスタジオモデル
(中)トルストゥン・ショルツ(Thorsten Scholz)の2004年の作例
(下)ブループリント
第2船体に走るパネルライン(設定ではディフレクターグリッド)が微妙に異なる。
すでに完成している図面やモデルの通りに作るより、わざわざ変える方が、手間がかかるだろうに。
この疑問への答の手がかりは、
シネフェックスの本国版からもたらされた。
それは記念すべき第1号。
↑同じ記事を翻訳した日本語版も出ていたが、本国版じゃないと意味がない。
なぜなら該当するモノクロスチルは、日本語版では割愛されているからだ。
この動画でも、該当写真はカメラの視界から外れています!
その写真は、子供がエンプラの玩具を手にしているもので、
その玩具は、サウスベンド社(South Bend ミルトン&ブラッドリーの子会社)が、1979年に発売した、
エレクトロニックUSSエンタープライズ。
エレクトロニック(電子式)といっても、
ギミックは、こんなもの。
このように、基本プロポーションはバッチリ。
第一船体の円盤は、電子回路内蔵もあって分厚いが、
ぱっと見は、amtのプラモ(1/535~1/537スケール)に良く似ている。
ジョン・ネルソンによる2000年の作例。
動画だと、大きさもプラモに似ているように見えるが、
入手した人の情報だと、第二船体はプラモとほぼ同大、
第一船体とワープナセルは、プラモより若干小ぶりだとか。
プラモや実物と玩具が一番異なるのは、4箇所にある方形のスロットで、
先に動画でネタバレしてるが、
これはこのエンプラが、パーツごとに着脱可能で、
スロットで差し替えることで、別の船種に組み替えられるから。
エンプラのヘビークルーザー級から、
すでに設定が存在したスカウト/デストロイヤー級や、
このトイのオリジナル設定のエクスペリメンタル(形状検討艦)1、
エクスペリメンタル2という2種に加えて、
タグ/トランスポートという既存設定ながら、
翼の角度を深く/浅くの2段階に区別できる。
あたかも3年後の『スタートレック2/カーンの逆襲』(1982)に登場する、
↓リライアントを先取りしたような、
タイプにも「トランスフォーム(変身)」可能!
さて、ではなぜシネフェックス本国版創刊号に、日本語版ではあっさりカットされた、唐突で無関係に思われる、サウスベンド社のエレクトロニックトイの写真が掲載されたのか?
については、また今度。
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シネフェックス/究極の立体エンプラへの長い道〈その5〉
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