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『ミッシング』

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『ミッシング』

2024/5/23 イオンシネマ越谷レイクタウン スクリーン9 D列 8席

 

5月17日に公開されたこの映画。

 

その存在さえまったく知らず、

↓この動画でようやく知る。(※映画の内容に触れているため、白紙の状態で鑑賞希望の方は閲覧をお控えください)

2024/05/17

 

それから、冒頭7〜8分間の先出し映像もチェックし、

(※完全白紙の状態で映画本編を鑑賞希望の方は閲覧をお控えください)

2024/05/22

 

「いや、これは見逃しちゃいかんでしょ」と気合いを入れて、

初公開週最終日の木曜日に、

自宅から最近場のシネコン、

イオンシネマ越谷レイクタウンにて、

ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突

2024/2/23 イオンシネマ越谷レイクタウン スクリーン10 C列 11席

以来、まるまる3ヶ月ぶりに鑑賞。

 

邦画だが配給は東宝でも松竹でも東映でもなく、

信頼と安定のブランド、

ワーナー・ブラザーズ!

『ぐらんぶる』(2020)

配給ワーナー・ブラザース映画

制作幹事はWOWOW。

『犯人に告ぐ』(2007)製作委員会メンバー:WOWOW

企画はスターサンズ

『新聞記者』(2019

『i-新聞記者ドキュメント-』(2019)

『MOTHER マザー』(2020)

『パンケーキを毒見する』(2021)

『妖怪の孫』(2023)

『ヴィレッジ』(2023)

と、この布陣で公開される映画がハズレの可能性は相当に低く、期待は高まる!

 

主演の石原さとみの演技が何かと話題の本作。

確実に次回の日本アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされるであろう。

『シン・ゴジラ』(2016)の珍妙な英語セリフで、

さとみ

すっかり私の役者としての信用を失ってしまった彼女、

本作『ミッシング』の極限演技で、完全に挽回。

 

その他の配役も絶妙で、

『ゴジラ-1.0』で東洋バルーンの係長、板垣昭夫役だった飯田基祐(いいだ・きすけ)と、

駆逐艦雪風の元艦長・堀田辰雄を演じた田中美央(たなか・みおう)が、

先述『ブレーザー/大怪獣首都激突』にもそろって出演していたのと同様、

『ミッシング』にも、橘宗作役だった青木崇高が、

ほぼそのままの容貌で再登場。

 

これまで人気のわりに、決定打的な配役に欠けていた中村倫也(ともや)も、

2023年3月25日に電撃結婚を発表した俳優の中村倫也(36・当時)と日本テレビの水卜麻美アナウンサー(35・当時)

『あさひなぐ』(2017)

『水曜日が消えた』(2020)

『人数の町』(2020)

似たような役ばっかりだったが、

今回は少し年齢を重ねて深みと葛藤がよく示されていてなかなかの好演。

 

細かくは書きませんが、その他のキャストで私がほぼ初見の、

森優作

小野花梨

↓細川岳

 等々まで、とにかくどの配役も絶妙で、

ミスキャストなんて皆無。

 

深刻なテーマの作品だが、

(こうなる、こうならないが書かれている)ネタバレ気味の記事を読んでしまった深層心理もあって、

2回ほど不謹慎ながら大爆笑してしまいました!

 

ランボー/最後の戦場』(2008年5月24日公開)は、

度を超した殺戮シーンの連続に、ケタケタ笑いが止まらず。

 

ところが当時ミクシィで集った、

ダメ映画をハシゴ鑑賞して笑い飛ばす会で知りあった人から、

「笑うなんて不謹慎」とたしなめられた。

 

いや、笑っちゃったことは取り消しようがないんだが…。

 

『ミッシング』脚本・監督の吉田恵輔氏だって、

過去作で私が見たのは『純喫茶磯辺』(2008・必見!)だけだが、

この監督は基本的にエンタテイナーで、本質は徹底した陽キャなため、

私が笑った場面は「笑うのはけしからん」ではなく、

「いや、ここ笑うところだから!」が意図されてるんで、笑うのが正解…ではある!

 

もちろん映画『ミッシング』は、

笑える、笑えないだけを取り沙汰する『純喫茶磯辺』と同列に扱うべきではないので、

ここからはまじめに論ずるが、

ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい赤字部分

 

『ミッシング』は現代の人と人とのつながりをあぶり出した映画で、主演の石原さとみは子供が失踪した悲劇のヒロインとしてネット社会の好奇の目にさらされてしまう。

いわゆるネット民は暇つぶしや相手をこき下ろして日頃のウップンバラシにご執心なため、

彼女はネットを覗くたびに傷つき消耗し、精神的に崩壊していく。

 

その崩壊のサマに寄り添い続けた夫(青木崇高)は、「ネットなんか見なけりゃいいだろ」と精神崩壊の原因を遠ざけようと諭(さと)すが、石原さとみは「わかっちゃいるけどやめられない」んだと心情を吐露する。

 

例えば本ブログの読者のあなた(一般市民で世間に知名度ゼロな人)がネットをエゴサしようと、ネット民には手がかりがないからゼロ件ヒットで終わるだろう。『ミッシング』の石原さとみはしかし、娘の失踪がマスコミに取り上げられて、自分の名前をネット検索すればヒットする新事態に直面する。

 

しかしネットの書き込みなんて(夫の青木崇高いわく)「便所の落書き以下」なため、興味本位で無責任に誹謗中傷されるだけで終わってしまう。

 

2024/05/24


2024/05/24

 

乃木坂46の3期生の与田祐希(よだ・ゆうき)と5期生の一ノ瀬美空(いちのせ・みく)は二人とも福岡県出身のため、やはり福岡出身の男女ペア、ばりやわとんこつとコラボ企画。

 

派生的なこのショート動画に対して、

↓こういう不届きなコメントが書き込まれ、

週刊文春 2023年1月5日・12日号の記事「電気の消えたジムで2人は…乃木坂46のナンバー3与田祐希 子持ちトレーナーと6時間デート撮」

がいまだに擦(こす)られ続け、つまりはある人に対する評価をスキャンダルで特定固定化し、「この人はこういう人」と決めつけて蔑(さげす)み続けると言うのが、ネットリテラシーの一つの正解としてまかり通ってしまっている。

 

だいぶ長くなったのでここらへんで結ぶが、

ネットの言われなき誹謗中傷に市井(しせい)の人が翻弄されるという図式は、

2008年に製作され、2009年1月24日に公開された、第32回モントリオール世界映画祭にて最優秀脚本賞受賞の『誰も守ってくれない』に通じるところがある。

フジテレビの人気ドラマ・映画シリーズ『踊る大捜査線』の脚本家である君塚良一が監督し、亀山千広がプロデュースを手掛ける刑事映画。主演が佐藤浩市で、『踊る大捜査線』で室井慎次を演じた柳葉敏郎も出演する。フジテレビが製作、東宝が配給する。

 

ということで、当時はフジテレビ製作の映画が大キライなライムスター宇多丸氏が自前のラジオ番組で『誰も守ってくれない』をケチョンケチョンにけなしていたが、思えばこの『映画秘宝』的な人物・作品評価の固定化も、広義では『ミッシング』がえぐり出した問題に通じてはいまいか?

 

 

 

 

 

それ以外に『誰も守ってくれない』と『ミッシング』の共通点を無理矢理探れば、私は両作ともに途中でトイレに中座してしまい、完全鑑賞を逃してしまったのが皮肉である。

 

結論:どなた様におかれましても、『ミッシング』は是非ともご覧くださいませ!

 

 

 

 

 

 

 

 


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