②『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター
2023/12/28
この記事(①『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター・2024年01月10日)の続き。
『さらば宇宙戦艦ヤマト』の自分の劇場体験は、
初公開時の1978年8月に、
同年の夏休み興行の『スター・ウォーズ』を
テアトル東京で7月初めに鑑賞し、
「1年待ち続けた夏休み目玉映画がこれかい。イマイチ物足りなかったな。これ一本きりでこの夏の映画は終わっちゃうのかなあ」
月刊ロードショー1978年9月号 1978年7月21日発売
とガッカリしていたところ、
もう一本の目玉として、8月5日から『さらばヤマト』が公開。
そこで8月になるや早速、松原団地駅から東武伊勢崎線と接続している地下鉄銀座線の銀座駅で下車、
東映洋画系封切館の丸の内東映パラスで、
『さらば宇宙戦艦ヤマト』を鑑賞。
この鑑賞には至って満足、大感動!
1978年の私の高二の夏は、7月はじめに鑑賞した『スター・ウォーズ』の反芻だけで終わってしまうのかと思っていたが、その憶測が外れたのと引き換えに、『さらば』の余韻をあれこれ楽しめるようになったことには安堵した。
関連グッズのあれこれは鑑賞後の後処理だから、
映画そのものの感想を述べておけば、
主人公たちが置かれた立場に感情移入しまくりで、
自分が古代進になった気分、森雪が結婚相手の恋人として寄り添ってくれているような錯覚に陥りながらの鑑賞。
公開当時から批判のあった、特攻礼賛、一億総玉砕の暗黒思想の復活ではないかという批判には、
作り手もそうならないように配慮を欠かしておらず、
自分も同じ立場に追い込まれたら、同じ行動をとるしかないよなと精神的にも追い込まれたので、
その批判には当たらないのでは、という気がしていた。
見終わった時の素直な感想は、
「この映画を映画館で見れてよかった」
「まだまだヤマト商売で引っ張れるだろうに、本作で主人公の命運を断ってシリーズを完結させるとは実に潔(いさぎよ)く、その決断は圧倒的に支持できた」
であった。
はてさて、それから約45〜46年を経て、
4Kが保証されているTOHOシネマズ池袋にて、
↓特典で配布されたポスタービジュアルイラストボード(A4)1週目【1/5〜1/11】
2024/01/07 TOHOシネマズ池袋 Screen9 C-9
↓特典で配布されたポスタービジュアルイラストボード(A4)1週目【12/8〜12/14】
2023/12/11 MOVIX亀有 シアター④ E-8
に続いての鑑賞となったわけだが、
自らが作品に臨む姿勢やドラマへの没入ぶりは、
45年前の初鑑賞の時とほとんど変わらず、
懐かしい記憶がまざまざと蘇る貴重な体験だった。
いや、さすがに全く同じ感想ではなく、
4K上映ならではの新たな発見や、おぼろげだった印象が確信に変わったりはしたけれど、
全体の感想と身終えた時の充足感や満足感は、
45年前と全く同じだったことに驚いた。
特攻礼賛、一億総玉砕の暗黒思想の復活ではないかという批判には、
作り手もそうならないように配慮を欠かしておらず、
自分も同じ立場に追い込まれたら、同じ行動をとるしかないよなと精神的にも追い込まれたので、
その批判には当たらないのでは、という気がしていた。
見終わった時の素直な感想は、
「この映画を映画館で見れてよかった」
「まだまだヤマト商売で引っ張れるだろうに、本作で主人公の命運を断ってシリーズを完結させるとは実に潔(いさぎよ)く、その決断は圧倒的に支持できた」
であった。
それほど作り手の気迫と覚悟に満ちた映画が『さらば』だったんだなと強く感じもしたし、
自分の映画を観る目が、
高二の時と62歳の時で、ほとんど同じなことにも感じ入ることしきり。
この後で、
1月12日に、『ゴジラ-1.0/C』(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)を
2023/12/20
都合5回目の鑑賞とあいなったが(後日レビュー予定)、
- 【IMAX】2023/11/3
- 【4DX】2023/11/6
- 【ScreenX】2023/11/11
- 【通常カラー版】2023/11/16
- 【4DXモノクロ版】2024/1/12
初回感想と変わらず、
「この映画ならショボイ日本アカデミー賞は当然、本国アカデミー賞の受賞もあるかも」
「2016年の『シン・ゴジラ』のように日本国内だけの好評にとどまらず、海外でも評価さるかも」
という感想がそのとおりだったのも、
大衆向け娯楽映画の見極めや判断が変わらず整っているのが今さらながらに証明されたから満足である。
つづく
※『さらば宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスターは、全4回のシリーズ記事になる予定です。