『激怒 RAGEAHOLIC』
Image may be NSFW.
Clik here to view.
2022/6/24 一般試写の初回を、渋谷の映画美学校試写室で観賞。
監督の高橋ヨシキ氏とは知己の間柄で、
初対面は「カルトQ」SF映画の回(1992年11月29日放送)の試験日に、
まだお台場に移転前の新宿河田町にあった、
フジテレビの会議室で、予選の筆記試験に臨んだときだった。
「SF映画の回」の予選のため、
いわゆる学者/オタ系の受験者ばかりの中、
一人だけ異質な人がいた。
トゲや鋲(びょう)だらけの黒い革ジャンで、
それに負けずに顔中にもピアスだらけ。
見たところ大学生かそこらの年齢の若者らしく、
ずいぶんとトンガった受験者もいるんだな、と驚いた。
結局その人は本戦では再会せず、
強敵っぽかったのに、どうしたんだろうと不思議だった。
それから7年後の1999年、
『エピソード1』がらみの新宿ロフトプラスワンのイベントに、
町山智浩さんが引き連れてきたメンツの中に、
顔からピアスは取り払われていたものの、
「カルトQ」受験時と似たような背格好の人がいて、
もしかして…と思いはしたものだ。
その時の彼は、質問コーナーで、
『エンドア/魔空の妖精』(1985・日本公開1987)を見ると眠くなるのはなぜなのかと尋ねてきた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.
私の個人的感想としては、
前作の『イウォーク・アドベンチャー』(1984・日本公開1985)と比べれば、
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ずいぶんまともな作品だった気がしたが、
それを主張しても仕方ないので、テキトーに受け流していた。
やがて「映画秘宝」と組んで仕事を続けるうちに、
ロフトプラスワンで初めて言葉を交わしたその人は高橋ヨシキと言う人で、
映画秘宝のアートディレクション(デザイン全般)と、
お便りコーナー担当と知る。
やがて「秘宝」と私はうまくいかなくなり(2008年頃)、
それでもヨシキ氏は私を色々気にかけてくださり、
改めて「カルトQ」予選時のことを尋ねたら、
「それはボクです。試験前夜に準備ができない状態で、不本意な結果に終わりました」とのことだった。
とにかくヨシキ氏は多才な人で、
映画を撮ってもかなりのものが期待できると確信してはいたが、
ついにその時が訪れ、
『激怒』の試写状がありがたくも(ヨシキ氏以外の映画宣伝部から)届いたので、
喜び勇んで駆けつけた。
さて、ようやくの『激怒』の感想だが、
なるほど確かに面白い。
無駄なカットは一切なく、
ダレ場も皆無で、途中からニヤニヤ笑いが止まらず、
観賞後にも満足至極で、
この映画を思い出すたびに、
思い出し笑いが止まらない。
当日は午前中に、
スターケースチャンネルの、「オビ=ワン・ケノービ」感想回の収録を高円寺で終え、
その準備で徹夜明けになったから、
ひょっとしたら寝落ちするかと思ったが、
全くそんなことはなく、
『激怒』と言う作品の劇中にも、
現実の現代社会がいびつにねじ曲げられ、
庶民がいかに抑圧されているか、
そしてそれが続くとどうなるかがさりげなく示されており、
とにかく爽快な気分で帰路についた。
渋谷駅に向かうと、
おりしも参議院選挙の序盤で、
今や騒動の渦中の生稲晃子が渋谷交差点で遊説中でもムカつかず、
明るい気分で家路に着いた。
それから2ヶ月。
安倍は死んだことにされ、
一味と旧統一教会との結託が暴かれ、
それでも岸田政権はこれまで通りのしらばっくれ政策をゴリ押しし、
改憲を果たそうとしてはいるが、
うまくいくはずがないとは信じれるようにようやくなった。
とにかく監督が知己の間柄だから『激怒』をヨイショしてるんじゃないから、
上映館は限られちゃいるが、
同時期に上映されているどの作品よりも、まずは本作を最優先に見るべしとだけは言っておこう。
8/26公開!