※暑い日が続き、周囲を取り巻く状況も日々変化するため、
記事の時系列に激しい乱れが生じております。
『PLAN 75』
2022/6/30 ユナイテッド・シネマテラスモール松戸 7スクリーン D−07
『PLAN75』鑑賞当日の6月30日といえば、梅雨明けもあってとにかく連日地獄の猛暑。
日中は避暑も兼ねて映画でも…と、
6/29の水曜日には池袋へ。
しかしすっかり気持ちが萎えて、
わざわざ池袋に行くまでもない、
携帯電話の料金改定手続をしただけで、
おめおめと帰宅してしまった。
翌日の木曜日(6/30)には、またも日中は避暑も兼ねて外出を決め込むが、
さすがに二日連続で東京行きはどうなのよと、
近場の映画楽天地、
テラスモール松戸内の、
ユナイテッド・シネマを3度目の訪問。
てんたくる
新作の『バズ・ライトイヤー』だとか、
同日公開で、やはりIMAX上映のある、
『エルヴィス』だとかは、
なにしろこの日は公開1日前でやってなかったので、
わざわざIMAX推奨スクリーンがあったにせよ、
6月30日は通常作品を観るしかなかった。
結果的には、
『PLAN 75』と『ベイビー・ブローカー』をハシゴしたんだが、
それだったら、わざわざ松戸まで行かずとも、
レイクタウンだとか、
アリオ西新井だとかで事足りたけど、
それも結果論に過ぎず。
———と、相変わらず前置きが長いが、
『PLAN 75』の感想は?
寝落ちこそしなかったし、
意欲作だとは思ったが、
題名にちなんで、100点満点中の75点といったところか。
これは私の偏見かも知れないが、
女性映画監督って、
西川美和にせよ、
パティ・ジェンキンズにせよ、
俳優の演技を絶妙に捉える「惚れ込み」の技は発揮されるが、
理路整然としたドラマ構築が苦手で、展開には腑に落ちない点が残りがち。
『PLAN 75』のドラマは3本柱で、
75歳になれば、自ら死を選択可能という議論を呼ぶ法案の発端になった、
①老人無差別惨殺事件が冒頭にあり、
その後は②PLAN 75の担当職員の日常と、
③その措置にすがる女性の姿が並行して描かれ、
②と③は重なり収束していく…んだけど、
ここらへんがすんなりつながらず、
釈然としない思いだけが残る。
まず①だが、
障がい者無差別殺人犯の事件(相模原障害者施設殺傷事件/2016/7/26)が参考にされているのだろうが、
あの事件があったからと、障がい者に死の選択権が与えられる法案が通過するなどあり得ないことから逆算すれば、
老人に死の選択肢が与えられるというのもムチャクチャな論理の飛躍である。
そして②と③の筋書きの重なりや相互作用も、
ずいぶんと強引なムリクリ感が強く、
「そういう結末を選び取るぐらいならもっと前から…」感が拭えない。
役者の適役ぶりと名演が、この筋書きでは台無しである。
途中、あやうく寝落ちしそうだったのをどうにかこらえて見通しはしたが、
その余波で『ベイビー・ブローカー』の鑑賞は大きな影響を受けたため、
私は『PLAN 75』に良い点は与えられません。
以上です。
松戸のトイザラスもやたら辺鄙な6号ロードサイドですが
松戸の映画館は、輝竜会館・サンシャインシネマともに愛用していたが
松戸も柏も駅前の映画館の荒廃は寂し限りです。
まあ、今のシネコン乱立の方が見やすい状況ですが。