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俳優と音楽『アンダードッグ』鑑賞記〈その4〉

——に続く4回目は、「俳優と音楽」
 
俳優と音楽『アンダードッグ』鑑賞記〈その4〉
『アンダードッグ』前後編を鑑賞して、
これぞ映画!
を実感したのは、
アクションとミュージック、
つまり具体的や計画的でなく、
偶然に一度きり、思いがけず出来上がったものが集約されているからだ。
 
ボクサーについての映画なので、
見せ場はボクシングの試合なぐらいは誰にでもわかるが、
そうすれば、
同ジャンルの代表作かつ最高傑作、
『ロッキー』をどれだけなぞらえるか、
あるいはどれだけ別の手法を選び取るかが注目される。
 
『アンダードッグ』はそこら辺のさじ加減が絶妙で、
『ロッキー』がボクシング映画の20世紀チャンピオンなら、
21世紀のチャンピオンは自分たちだという、
これまたまさに、アンダードッグ精神に満ち満ちた作品になっている。
 
だがしかし、
綿密に計画し、
事前に準備を重ねたからこそ実を結ぶ部分ももちろんあるが、
そうではなくて、
口ではうまく説明できない部分
その場限りの即興で、偶然性に頼る一発勝負、
同じことをもう一度やってと請われても、
完璧な再現性などどだい無理な部分、
それこそが役者の演技と、ボクシングのトレーニングや試合のアクションだった。
 
ここの部分の、
実生活で前田敦子とスピード婚、
現在は別居中の実態が、なんとなく劇中の役柄の「挽回せねば」にかぶっている。
 
伊勢谷友介、伊藤健太郎等の共演者の不祥事が相次ぎ、公開が別の意味で話題の『とんかつDJアゲ太郎』なんかに出てる場合じゃないよ!
 
全員すばらしいんですよ。
身のこなし、躍動する肉体美、スピード感、
肉弾戦の迫力等々、
言葉にするのが野暮なくらいの鮮やかさの連続でした。
 
「口で説明するのが難しい」って言えば、
表現がきわめて抽象的なのに、
見事な効果を上げていたのが、
『ロッキー』とは全く別物なのに、
感動や興奮を誘うことにもまた、ひたすら感動しましたよ。
 
 
そんなこんなで、
とにかく実際に映画体験するしかない。
 
それが『アンダードッグ』という作品なのです!
 
 
 

 


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