『インクレディブル・ファミリー』吹替版
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TOHOシネマズ西新井 2018/8/22 スクリーン10 D-13
子供に大ウケ「こわいけど、おもしろかった」
夏休み景気に沸くシネコン。
子供たちは存分に楽しんでいるようで、
上映中も「アハハ」という笑い声が館内に響き、
終映後は口々に
「おもしろかった」の声がはじける。
最近は、子供も映画をみる習慣がついてるんだね。
『『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!! 』(2018)と同様、
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満足は「おもしろかった」と言葉で示すマナーが身についている。
幼稚園児と小学生の境目みたいな小さい子が、
「こわかったけど、おもしろかった」
と感想を述べ、
年上の兄か姉に「こわくはないでしょ」と打ち消されてたが、
今回の敵側の無気味さを「コワイ」と言ってるんだろうし、
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映画ならではのスケールや迫力、スピード感や臨場感、大音響を言い表す言葉を、
「こわい」しか持ちあわせていなかったのかも知れない。
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本当に「ピクサーにハズレなし」だったのか?
ひさびさにピクサー作品を映画館で見たが、
ピクサーも経験を重ね、
公開にムダがない。
どんな組織も闇雲に快進撃が続くわけないんで、
ピクサーにも一時期かげりが差したのはたしか。
私が一番ひどいと感じたのは
『ウォーリー 』(2008)で、
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否定的要因はここにまとめたので繰り返さない。
本作にドハマリしている人の中に、
明らかに対人関係に問題を抱えている人がいた。
いつわりのイメージで接するが、
誰もがそれに気づいて離れて行く。
そんな人だった。
一般人とは感覚がズレていて、
自分を中心に据えて物事を考えてばかりで、
それがゆえに疎(うと)まれ、
人の波は途絶えていった。
『ウォーリー』公開中にその人が、
サントラ曲にハマッていた。
劇中でウォーリーもハマッてる曲だが、
『ハロー・ドーリー!』(1969)の1曲で、
この作品は豪華な配役に、かつてのニューヨークを再現したセットなどの評価は高かったが、
(第42回アカデミー賞で、美術賞・ミュージカル音楽賞・録音賞の3部門を受賞)
興行的には『クレオパトラ』(1963)以来の大失敗になってしまい、
その後、大画面のミュージカル映画は下火となる。
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↑『ハロー・ドーリー!』の大がかりなセットは、
↓翌70年の『続・猿の惑星』にリサイクルされた。
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劇中ではウォーリーがガラクタの中からビデオテープを見つけて、
この陽の目のあたらぬ凡作に魅入られる。
つまりここは、
のではなく、
無計画がもたらした膨大な浪費作の凡例(はんれい)をわざわざ持ち出して、
そんなものにハマる奴は、感覚がズレてるポンコツなんだと捉えるのが正解。
つまりウォーリーは、しょせん擬人化された機械に過ぎず、
人間のマネゴトをした不完全な人格が、
おそまつなポンコツ作に魅入られたと皮肉に見るのが正しいわけだから、
ロバート秋山竜次や、
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野生爆弾・くっきーのように、
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感覚がズレて狂ってるのに、
その皮肉に気づかず、
ドハマリする奴も同様に狂ってる。
とにかく『ウォーリー』と言う作品の人間不信と軽蔑ぶりはすさまじく、
「よく平気でこんなものを観客=こどもに見せるよな。
いやいや、こんなの、子供に見せちゃイカンだろ」と
その悲観的、絶望的な人間観に、つくづく呆れた。
ところが、
「ウォーリーとイヴがかわいい」
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とか、
「けなげな姿に胸キュン」
とか
「ディズニーピクサーにハズレなし」
とか、どこもかしこも、
いかにも踊らされるままの大ボケな感想ばかり。
別に子供はそう仕向けられてるんだから、
そういう感想でもしかたないが、
暗喩や隠しメッセージじゃなく、
劇中でハッキリ示されている、
どす黒くも醜悪な暗黒要素を、
『ウォーリー』の監督アンドリュー・スタントンといえば、
ピクサー黎明期からの主要メンバーで、
- トイ・ストーリー Toy Story (1995) - 原案・脚本
- バグズ・ライフ A Bug's Life (1998) - 監督・原案・脚本
- トイ・ストーリー2 Toy Story 2 (1999) - 原案・脚本・声の出演
- モンスターズ・インク Monsters, Inc. (2001) - 製作総指揮・脚本
- ファインディング・ニモ Finding Nemo (2003) - 監督・原案・脚本・声の出演
- Mr.インクレディブル The Incredibles (2004) - 声の出演
- レミーのおいしいレストラン Ratatouille (2007) - 製作総指揮
- ウォーリー WALL-E (2008) - 監督・原案・脚本
- カールじいさんの空飛ぶ家 Up (2009) - 製作総指揮
- トイ・ストーリー3 Toy Story 3 (2010) - 原案・シニアクリエイティブチーム ピクサー
- ジョン・カーター John Carter (2012) - 監督・脚本
- メリダとおそろしの森 Brave (2012) - 製作総指揮
- モンスターズ・ユニバーシティ Monsters University (2013) - 製作総指揮
- インサイド・ヘッド Inside Out (2015) - 製作総指揮
- ファインディング・ドリー Finding Dory (2016) - 監督・脚本
- ストレンジャー・シングス Stranger Things (2017) - 監督
一方で、『ファインディング・ドリー』は、
「なぜ八代亜紀?」以外は疑念のわかない良作だったので、
ピクサーもさすがに復調かなと判断。
前作『Mr.インクレディブル』も、14年前の2004年に、
ディズニー試写の当時定番、
新橋ヤクルトホールで吹替版で観ていたので、
続編の『インクレディブル・ファミリー』も吹替版でもいいかなと、
ご当地の西新井では吹き替え上映しかないこともあり(後述)、
いさぎよく観ることにした。
ところで題名だが、
第1作が、“Mr. Incredible”=『Mr.インクレディブル』だったのは公開前で、
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題名のみ後年に差し替え。
本国では公開直前に“The Incredibles”
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つまり「インクレディブル・ファミリー」に、2004年からなっていた。
2018年作『インクレディブル・ファミリー』の原題は“Incredibles 2”なので、
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『万引き家族』
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『未来のミライ』
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そして、話題のあの作品(注:クリックするとネタバレします)
——と、日本では家族をテーマの作品盛りなので、
ピクサーまでそれに合わせた…のではなく、
14年前からとっくに家族映画だったわけ。
Disney Digital 3-D,
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の3方式だったのに、
日本は吹替2D上映ばかりで、字幕は都内主要館のみ、
3D上映もIMAX上映も皆無。
これは、『トイ・ストーリー/同2』3D版(2010)の不入りと不発や、
わざわざ他の同時期の3D/IMAX作品と上映設備を奪い合い、
割高な料金で敬遠されてしまうより、
家族でこぞって観られるお手軽吹替版で勝負しようという、
日本独自の選択だろう。
2004年の1作目の試写では、
長女ヴァイオレットの、
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ジトッとして泣きべそチックなメソメソ声が耳障りで、
それが綾瀬はるかと知り、彼女は声優向きではないようにさえ思われた。
しかしこれは、ヴァイオレットの性格設定に沿った演技で、
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2作目ではカラッとハキハキして、とても聞きやすかった。
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他の声優も
- 三浦友和
- 黒木瞳
東宝俳優陣で占められ、
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- ホバートレイン、
- ジェットヘリ、
- 水中翼船、
- 緊急脱出ジェット