の電子書籍版を元に、
「内山まもる ウルトラ&円谷ヒーローグラフィティ」を、
本ブログに転載と再構成。
【前編】で、
今回の【後編】で、
1974年〜2006年とそれ以降まで。
1974年
『レオ』は『小二』および『小三』で連載。
『小二』4月号・扉。
『小学三年生』4月号・扉。
内山による、ウルトラマンレオぬり絵。『小二』6月号に掲載。
以後、内山ウルトラの主力誌は『小三』に移行していく。
1975年
『レオ』を最後にTVシリーズが終了。
『小三』誌上では、「ウルトラの国」を舞台にしたオリジナルストーリーを一年間連載。
これが後の『ザ・ウルトラマン』に。
『小三』4月号から連載からスタート。
復刻、再刊時期により、扉絵に重なる文字が様々に異なる。
9月号から「さよならウルトラ兄弟第二部」に。
1976年
「さよならウルトラ兄弟」が3月号で終了。
'76年1月からは第三部に。
本作が『ザ・ウルトラマン』に改題され、
'78年に創刊された『月刊コロコロコミック』及び
同・特別増刊号に再録されたことで、
内山ウルトラの人気は決定的なものとなっていった。
この年『小二』で、『恐竜探検隊ボーンフリー』、
『小三』ではアニメ作品『コン・バトラーV』を連載。
1978年
『月刊コロコロコミック』に再録された『ザ・ウルトラマン』によって
内山ウルトラまんがの人気が爆発。
待望の新作が同・特別増刊2号に描きおろされ、
『小三』でも新連載がスタートする。
『ザ・ウルトラマン』名義のファイタス登場編。
↑このトビラ絵は、「ウルトラマン大激戦」
『小三』10〜11月号に前後編で掲載。
『小三』78年10月号本誌からのカラーコピー→スキャン画像
11月号
『コロコロコミック』78年11月14日号からのスキャン画像。
『コロコロ』特別増刊号には、イメージイラストもカラーで描きおこされた。
1979年
『小三』は4月号から9ヶ月に渡って新作を連載。
『げきとつ!〜』と共に
↑「ウルトラマン大激戦」
『ザ・ウルトラマン』として単行本に収録されている。
てんとう虫コミックス版
売り上げランキング: 62,709
売り上げランキング: 77,155
売り上げランキング: 75,788
売り上げランキング: 76,613
「ザ・ウルトラマン」として、てんとう虫コミックスで4巻構成で出た内容から、
学年誌掲載の「エース」「タロウ」「レオ」の再録をのぞいた、
75年以降の新作
「さよならウルトラ兄弟」(75)
「同・第二部・たたかえ!ウルトラ戦士」(75)
「同・第三部・復活!ウルトラ兄弟」(76)
「ファイタス編」(78)
「げきとつ!ウルトラ兄弟」(78)
「飛べ!ウルトラ戦士」(79)
——だけをまとめたのが、この「~大激戦」。
むだなく「ザ・ウルトラマン」を入手するなら、これ!
1989年7月25日発行。
1981年
学習雑誌各誌で展開された“アンドロメロス”を『小三』で連載。
同誌では同時期、『リトル巨人くん』も連載されていた。
『小学二年生』1977年2月号が初出。同年4月号より『小学三年生』へと引き継がれる。
コロコロコミック版は1977年創刊号 - 1979年7月(第1期)・1984年4月 - 1986年3月(第2期)。
内山氏は、ウルトラ漫画の連載後は「人間を描きたい」と思うようになり、
プロ野球漫画『リトル巨人くん』の連載を開始するが、
これも単行本15巻を数えるヒット作となる。
『リトル巨人くん』執筆に忙しかった内山氏本人には、
アンドロメロスを描いた覚えがほとんどなく、
「ウルトラ戦士 銀河大戦争」は引き受けた経緯も不透明。
ほぼ同時期の、
↓『リトル巨人くん』と
↑『銀河大戦争』のページ比較。
筆致の強弱や勢い、スピード感など、とても同一人のペンによるとは思えない。
内山氏は当初のみの(鉛筆下描き)作画で、ペン入れは別の人、
後半は完全な名義貸しになった模様。
1997年
『宇宙船』(朝日ソノラマ)誌上に
『宇宙船』1997年夏号(Vol.81)
『ウルトラマンティガ』読み切り短編を発表。
「宇宙船」全誌大より小ぶりだった。
実に16年ぶりの新作の内山ウルトラまんがとなった。
再刊された双葉社版「ザ・ウルトラマン」の
この表紙絵の時点から内山ウルトラマンはキャラ変し、往年の面影はない。
1巻 1998年3月12日発行
2巻 1998年4月12日発行
3巻 1998年5月9日発行
2006年〜
長らく封印されていた“ウルトラ兄弟”設定が映像作品で解禁。
映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』のコミカライズを皮きりに、
内山ウルトラまんがが復活。
コミカライズは映画単行本に収録。
売り上げランキング: 32,333
DVD付録用描き下ろし。
26年ぶりの連載も実現!
『コロコロイチバン!』'07年14〜15号に連載。
『てれびくん』'07年6月号から連載。
メビウス以降は、かつての「人間の口」のウルトラマンは次第に姿を消すため、
内山ウルトラの真の復活とはいえない気がする。
『てれびくん』'08年3月号から連載。
『てれびくん』'08年10月号に掲載。
『てれびくん』'09年4月号から連載。
『てれびくん』'10年1〜3月号に連載。
ここまでの作品は、
3冊にまとめられた。
レオとアストラは完全にキャラ変。
売り上げランキング: 9,637
売り上げランキング: 9,653
ここからは「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国超全集」による。
『てれびくん』'10年4月号ではゼロのオリジナルバトルストーリー
「戦え! ウルトラ戦士 出撃! 宇宙けいび隊」を読み切りで発表。
ジュダ、モルド、ギナの3兄弟が操る
アンドロメロスの敵キャラが復活!
怪獣戦艦をゼロとウルトラ兄弟が迎え撃つ!
根強い人気を誇る内山先生オリジナル戦士メロスや
ショートフィルム「ザ・ウルトラマン ジャッカル 対 ウルトラマン」用設定。
再登場時は、常にヨロイ姿。
女戦士アウラも登場。
「ウルトラマンメビウス外伝アーマードダークネス」のアウラ。
セブンとゼロの合体技など、ファン納得の一編となった。
セブンとゼロのステップショット戦法。
内山まもる氏は、
2011年12月1日朝に自宅で62歳で死去した。
2011年3月11日の東日本大震災と、
福島第一原発事故の9ヶ月後なので、
今も続く被曝由来の心不全による突然死ではないか。
「決戦ウルトラ兄弟対11大怪獣」
「ウルトラマンA〜怪獣墓場の決闘〜」
「ウルトラマンタロウ」『小学五年生』連載版全編1973年4月号 - 1974年3月号
が未収録のままなのを、
どうにかしてほしい。
ひっそり人知れず一度きりの再掲で終わった
「ウルトラマンA〜ウルトラ5兄弟対ヤプール人〜 」もついでに再々録で!
最初から電子書籍でやれば、
紙の本の損失とも無縁だしね。