14話に関して話を進める前に、
2話の感想と、
3話の感想、
そして
つい今し方、ぶり返したように「4話の感想、その前に」の、
私の「2199」分析に対して、
「でたらめ」「ひがみなだけ」
と揶揄するコメントが寄せられたが、
内容について精査、検証することが、
どこをどうすると、「でたらめ」で、
「ひがみ」に結びつくのか、私には理解しかねるが?
私がたまたまクリエイターと自己宣言してるから、
私の感想が気にくわない人は、そこを突こうとするわけだが、
そもそもそういう「ひがみ」が発生しえない一般視聴者の立場からだって、
「2199は破綻している」
という意見感想は、そこここで聞かれているではないか。
そういう他の方の批判的な意見について、
私は「でたらめ」だとも思わないし、
「ひがみから」だとは、一度足りとも思いつかない。
そもそもどの立場の人であれ、
作品について感想や意見を自由に述べる権利は保証されてるはずである。
4万本ソフトを売らなきゃ意見が言えないんじゃ、感想を表明できる人なんて、ほとんどいねえだろ?
そういう勝手な制限を設けようとするヤツこそ、まずはソフトを4万本売ってから、いいがかりをつけて来いよ、クズ!
これまでの経験上、こう言う感情論はどこまで行っても論理的一致点を見ずに平行線をたどるだけなので、今後投稿されても、まともに取り合う中身がない言いがかりと判断した場合、公開しませんのでご了承下さい。
また、最終26話までに、この手の「ファンの歪んだ作品擁護心理」についても、触れることにしておきます。
さて、14話「魔女はささやく」を見た。
総監督は天才です!
奥深い中身と予測のつかない展開にグイグイ引きこまれ、
気がついたらエンディング、
最後まで一気に見ました。
見終わった後、圧倒されて、言葉もありません。
なんて、思うわけねえだろ!
アメリカでは、最悪の映画に対する最大の酷評は、「途中で席を立とうとした」だが、
今回は見逃したってかまわないカス回(タイトルで予想もつくが)で、
途中で見る気が失せた。
だがまあ、同様にシュールだった、
第9話「時計仕掛けの虜囚」
よりは、作劇的にはいくぶんまともだった。
なぜかといえば、「どういう話なのか」「今、どこまで進んでいるのか」
について、きちんと押さえのセリフがあったから。
9話は自動航法室に宿る女神に話を持って行くことだけに腐心して、
*オルタ(ガミラス機械兵士)がネットワーク侵入したのは、元来のガミラス兵の意志が残っていたからではなく、純粋な好奇心から
*格納庫での事故は、アナライザーの落ち度ではなかったこと
*オルタの視点からの映像で、人間を攻撃する意志がないこと
*それを理解しない保安部と、真田の対立
*オルタの機能停止をアナライザーが受け持つ理由
等を、真田のセリフで、随所で押さえておくべきだった。
14話も9話同様の「2199」オリジナルに思われがちだが、下敷きになっているのは、
松本零士が「ヤマト」人気に応えて後年に発表した余話の
「永遠のジュラ」編(1976)。
ガミラス女性で耳の尖った種族は、この14話のラストで、ただ一人になってしまった。
あれ、まだ他にもいるか?
どうでもいいけど。
「2199」のストーリーテリングの手法には、
「それやっちゃダメ」(=やらねえだろ、フツー)的な掟破りというか、
後出しジャンケン的とでもいおうか、
逆引き辞書みたいな独特のクセがあるが、
今回も同様のことがしっかりあったので、それだけに話を絞ろう。
冒頭、古代と雪は、探索機の中で、かなりごついヘルメットを着用している。
4話では、船内で素顔むき出しだったのに。
第7話の船外活動用のヘルメットより、ものものしく、
まさに戦闘機のパイロットと同種のもの。
第6話「冥王の落日」より
理由は、格納庫から艦内に戻れず、探索機の外に出て、緊急ハッチから司令塔に侵入する場面が後で出てくるから。
「何言ってンの?
戦闘機も探索機も、コクピット構造は似たり寄ったりなんだから、
同型のヘルメットをかぶってて当然じゃん」
と思った、そこのキミ!
だまされちゃいかんよ。
そもそもどうして、今回は探索機で出たんでしょうね?
こういうのを、イディオットプロットと呼ぶ。
こんないびつで雑な作劇でも、タイトルのご威光にあやかって4万本も売れんなら、その外に広がるまともなお客さん相手に、自分のタイトルを4億本売ってやるよ!
15話の感想に続く。
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第14話「魔女はささやく」に寄せて「宇宙戦艦ヤマト2199」
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