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白眉のシーン/週報ローグ・ワン〈第6号〉

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週報『ローグ・ワン』も6回目なので、
さすがに本論を。


『ローグ・ワン』で最も秀逸なくだりは、
反乱軍の会議シーン。
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プラネット・キラーと噂された、
帝国軍の最終兵器、
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デス・スターが完成間近だと突き詰めたジン・アーソは、
この超要塞の構造設計図の奪還が不可欠と訴える。

ところが集った、
反乱軍を支援する元老院議員たちはビビりまくり。

「そんなものが完成したら、
抵抗運動など完全に無駄」
「降伏しかない」
と、消極的な意見続出。

実の父(ゲイラン・アーソ)と、
育ての親(ソウ・ゲレラ)を相次いで失った代償に、
命がけでこの情報を得たジンは、
「はぁ? 何言ってくれちゃってんの?」
とブチギレ。

「そんなにやすやすと希望を捨ててどうすんの?」
=ここであきらめたら、私はなんのためにここまで頑張ってきたの?

ところが彼女に対する、難癖やディスリが止まらない。
「そもそも、こんな誰ともつかない、ただの女を信用できんのか?」

ジン・アーソ以下、
ローグ・ワン面々のキャラが立っておらず、
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覚えにくく、
印象に残らない名前の理由がここにある。
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『ローグ・ワン』は、メインサーガのようなスカイウォーカー家の英雄物語ではなく、
トントン拍子で成功を重ねて、最後の勝利まで突っ走ったりせず、
何もかもが当初の思惑通りに行かず、
失敗続きで無様に地べたを這いずりながら、
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それでもかろうじて、英雄へと希望(可能性)をつなぐ、
名もなき(歴史に名前が残らない)人々の物語だから。

そう考えると、殺戮の連鎖の末に、
自分の手元に情報を手に入れたレイアが、
「下々の者」への情を全く示さず、
「しめしめ」と微笑むラストはきわめて象徴的だ。
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しかもこの時点では自分の正体をレイアは知らず、
高貴な身分(オルデランのプリンセス)と信じているが、
実は極悪人の娘で、
はからずも父と同じ非情さを示しているのだから、
余計に皮肉である。

ヤヴィン4の反乱軍作戦会議に話を戻すと、
合議制が原則の会議では、
反対意見多数を尊重せざるを得ず、
モン・モスマ(ジュヌヴィエーヴ・オライリー)は、
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作戦の中止を決める。
もちろん、裏ではオルデランのベイル・オーガナ議員と、
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作戦の続行を決めはするが、
この時の後悔の念あればこそ、
『ジェダイの復讐』(公開当時邦題)では、
堂々と反乱軍の指揮を執ることになる。
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演じたのは、キャロライン・ブレイキストン。

つくづくスゴイ映画でした!


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