久々に、
これ(ガンダムの語源)の続き。
まずはその記事の、補足、訂正しておくと、
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ガンダムが「うーん、マンダム」からというのは、
ガンダムが世間に注目された当初から、
広く認知されていたらしい。
また、このことを私に教えて下さった、
マーミットの赤松和光氏にいただいた訂正情報は、以下のとおり。
正確には、
会議が行われたのは
三郷の東京工場の会議室。
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現在の跡地は、別会社の配送センター。
名前にガンを使うことだけは事前に決まっていた。
ガンナントカにしなくてはならない。
うーん、ガンナントカ、
うーん、ガンナントカとかと、一日中みんなで唸っていて、
ある人がだじゃれで
「うーんガンダム 」と言ったら それに決まってしまったという流れ。
でもってここからが、
今日の記事の本題で、
なんでガンダムのスポンサーはクローバーだったのに、
タカラが暗躍していたのか。
実は、「ガンダム」が(日本)サンライズ作品である以上、
タカラとの関係は必然だった。
サンライズの前身・創映社は東北新社の子会社だった。
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創映社は『ゼロテスター』(1973/10/1〜1974/12/30)や
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『勇者ライディーン』(1975/4/4〜1976/3/26)などを成功させたが、
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これらの作品の利益はほとんど親会社の東北新社に持って行かれ、
創映社内では不満がたまっていた。
創映社の立ち上げに関与した沼本清海は、
玩具メーカーのタカラ(現・タカラトミー)に転職、
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独立を望む創映社に、
沼本はそれまで『やわらかベビー』等の女児向き玩具を販売していた玩具メーカーのクローバーを紹介。
クローバーは自社の知名度向上やキャラクター商品を充実させたい意向で、両者の利害は一致した。
かくして創映社は東北新社から独立し、日本サンライズとなる。
というわけで、
クローバーがサンライズ作品第1号
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「無敵超人ザンボット3」(1977/10/8〜1978/3/25)のスポンサーになったのは、
背後にタカラの采配があった。
それまで女児玩具しか作ってこなかったクローバーに、
ロボット玩具のノウハウはないので、
これもタカラが請け負った。
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情報を総合すれば、ザンボット3の関連玩具は、タカラの三郷工場で製造されたのは明白。
そんなまわりくどいことをするより、
タカラがスポンサーになればよかったのに。
しかし創映社が名前を変えてサンライズとして独立したのは、
東北新社にとっては造反だったから、
あまりにもあからさまな対抗路線は打ち出しにくい。
なにしろ、
「ゼロテスター」☆
↓ポピニカのゼロテスター1〜4号。
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↓バンダイのプラモ、ゼロテスター1〜4号。
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☆「ライディーン」と☆
ゴッドバードに変形する、デラックス超合金ライディーン。
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初の「DX」超合金だが当初は高額な超合金に過ぎず、途中から「DX」の表記がついた。
ブラックバージョンを最初に出した意味でも、記念すべき超合金の大ヒット作。
↓バンダイのプラモデル版ライディーン。
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足底が電池ボックスになっていて、電動歩行する。
モノグラムから成型色替え、歩行機能を省略してアメリカでも発売された。
☆玩具(ポピーブランド)模型で、
バンダイとの連携はきわめてスムーズ。
その延長で、
東映テレビ事業部が企画、
制作を創映社に委託するという手法をとった、
「超電磁ロボ コン・バトラー
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が「ライディーン」に続き、
東映テレビ事業部が企画、
製作を日本サンライズに委託していた、
「超電磁マシーン ボルテス
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の後半が「ザンボット3」に重なり、
「ボルテスV」と同じ体制で製作された、
「闘将ダイモス」(1978/4/1〜1979/1/27)は☆
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創映社→サンライズの路線は、3年連続でポピーの主力商品になった一方、
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「コンV」「ボルテス」まではプラモ展開のあったバンダイは、「ヤマト」商品が主力となり、「ダイモス」のプラモは出なかった。
☆「無敵鋼人ダイターン3」(1978/6/3〜1979/3/31)と放送時期が重なっている。
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↓ダイターン3の玩具も、タカラの三郷工場で製造されたに決まってる。
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というわけで、創映社時代からの作品の流れが、
東映動画作品の、
「マジンガーZ」(1972/12/3〜1974/9/1)
「グレートマジンガー」(1974/9/8〜1975/9/28)
「グレンダイザー」(1975/10/5〜1977/2/27)
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「ゲッターロボ」(1974/4/4〜1975/5/8)
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「ゲッターロボG」(1975/5/15〜1976/3/25)
「ガイキング」(1977/3/6〜1978/3/26)
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「ダンガードA」(1977/3/6〜1978/3/26)
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から、超合金/ポピニカの主役の座を奪い、
「スタージンガー」(1978/4/2〜1979/6/24)では☆
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↑主役が巨大ロボではなく等身大ヒーローだったため、そちらを超合金、
乗物をポピニカで別スケールでバラバラに展開。
☆そっちのメインを別商品ライン(ビクトラー)に移行させて☆
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ビクトラーは「ジャッカー電撃隊」(1977/4/9〜12/24)に端を発するポピー版ミクロマンだった。10センチ級の間接可動フィギュアと、それが乗り込むプラ製ビークルのセット展開。
☆後釜に「ダルタニアス」(1979/3/21〜1980/3/5)が収まるまでに成長していた。
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こうした状況下で、
キャラクター玩具をバンダイ(ポピー)と二分していたタカラから、
サンライズ作品の製品を発売するのはいかにも挑発行為。
さらに加えて、
東映動画の巨大ロボ路線の人気が下降気味だった、
「鋼鉄ジーグ」(1975/10/5〜1976/8/29)
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「マグネロボ ガ・キーン」(1976/9/5〜1977/6/26)
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の玩具はタカラから発売され、
なんとなくポピーの受け皿、
つまりバンダイグループが見限ったおこぼれ、
落ち目の二軍作品ばかりを引き受けている感じがつきまとっていた。
「ジーグ」「ガ・キーン」の流れを断ち、
新会社(サンライズ)の新番組(ザンボット)には、
新スポンサー(クローバー)がふさわしかった。
つづく。
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タカラの暗躍(前編)/ガンダムの舞台裏1
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